ストイックな糖質オフは、リバウンドしやすいことが、様々な研究でわかってきましたが、程度な糖質オフは、やはり効果があるようです。
3度の食事の中でも、夕食だけ糖質オフにすると、体調も良くなってくるようです。
「夜だけ糖質オフ」にどんなメリットがあるのでしょうか?
夜だけ糖質オフのメリットとは?
一般に人間のカラダは夕食後の時間帯は活動量が減ってしまいます。
そのため、日中にエネルギーとして使いきれなかった糖質が体脂肪としてたまりやすくなるのです。
この時に蓄積される体脂肪は、お腹につきやすいと考えられています。
そう太ってはいないけれど、ポッコリお腹だけが気になる方は、夜だけ糖質オフが効くかもしれませんね。
そして、夜になると睡眠に向かって、脳の自律神経が日中の交感神経が優位な状態から、副交感神経が優位になるよう、リラックスモードに変わっていきます。
しかし夕食で糖質を摂っていると、血糖値が上がったり下がったりすることで脳が副交感神経に切り替わらず、睡眠の質が下がってしまうのです。
そこで、夜だけ糖質オフにすると、
- 脂肪がたまりにくくなる
- 糖質が少ないので脂肪が燃焼されやすい
- 睡眠の質が上がる
というメリットが得られるかもしれないのです。
ご飯は冷や飯にするとレジスタントスターチという食物繊維に似た成分が出現して、血糖値を上げにくいといわれていますが、早くポッコリお腹を解消したい方は、冷や飯でも、糖質が消えるわけではないので、大事をとって、夜だけ糖質オフを取り入れてみましょう。
大豆タンパク質で内臓脂肪が減る!
豆腐をはじめとした大豆製品には、β-コングリシニンという成分が入っています。
京都大学が2006年に発表した研究で、この成分に内臓脂肪を減らす作用があることがわかっています。
この研究では、肥満の男女104人を対象に、2つのグループに分けて、20週間の追跡調査が行われました。
1つのグループには、β-コングリシニン入りのアメ、もう1つのグループには、乳タンパク質入りのアメを毎日20週間食べてもらいました。
その結果、β-コングリシニン入りのアメを食べたグループでは、もう1つのグループよりも内臓脂肪が減っていることがわかりました。
※参考:J Atheroscler Thromb; 13,247-255,2006
このことから、夜だけ糖質オフを実行する場合、ご飯やパンなどの代わりに豆腐や大豆、おから、またおから由来の糖質麺を取り入れることを推奨している医療機関もあります。
肥満症や糖尿病など、治療食として利用する場合はもちろん、一般の方が糖質オフを取り入れる場合はポッコリお腹の改善となるでしょう。
夜に取り入れやすいのは豆腐
夏は、”冷ややっこ”など、豆腐を食べる習慣がありますし、油揚げや厚揚げなどのように油を使っていないので、カロリー面でも豆腐は取り入れやすいですね。
豆腐は、皮膚や、髪、そして体内の各器官をつくる材料となるタンパク質が含まれ、体内で分解された後も、必須アミノ酸などが豊富に含まれます。
植物性タンパク質なので、欠けてしまう必須アミノ酸もありますが、卵やお肉、魚介類など、ほかのタンパク質と組み合わせれば問題はなくなります。
豆腐は、まったく糖質がゼロというわけではありませんが、ご飯1膳(平均150g)の糖質量55.2gに対して、木綿豆腐1/2丁(約150g)の糖質は1.8g、同量の絹ごし豆腐の糖質は2.6gと、格段に夜の糖質を減らすことができます。
そのうえ、満腹感もあるので、ガマンせずにダイエットできるのもいいですね。
夜豆腐のメニュー例
夜だけ糖質オフを実行する場合は、冷ややっこは”おかず”ではなく、主食代わりにいただきましょう。
しかし、豆腐オンリーだと味気ないものです。
シンプルな味なので、アレンジも自在ですね。
豆腐をご飯にみたてて、どんぶり風にいただくと楽しめるでしょう。
- 豆腐×オクラ納豆
- 豆腐×豚肉の生姜焼き
- 豆腐×マーボーナス
- 豆腐×牛丼の具
- 豆腐×カレー
- 豆腐×温泉卵
- 豆腐グラタン:マカロニやご飯の代わりに豆腐を
また、豆腐に少量のレモン汁かお酢をかけて塩をふると、チーズのような味わいになります!
- カプレーゼ:豆腐×トマト×バジル×オリーブオイル
- カッテージチーズ風:豆腐の水をよく切って、フォークの背でつぶし、レモン汁(お酢)と塩をかける
肉豆腐など、豆腐をおかずとして煮込んでしまうお料理は、後でご飯が恋しくなってしまうので、淡白な味わいのまま食べるのもポイントです。
筆者も夜だけ糖質オフを取り入れていますが、今のところ不眠やポッコリお腹で悩むことはないので、効果があるのでは? と感じています。