ほうれん草は、需要の多い野菜なので、年中出回るようになりましたが、冬のほうれん草は、夏のほうれん草よりも2~3倍も栄養価が高いことは、よく知られるようになりましたね。
ほうれん草の代表的の栄養成分は冷え予防に欠かせない「鉄」ですが、他にも乾燥肌を守る成分など、冬の健康や美容を守る成分がたくさん含まれています!
ほうれん草をうまく取り入れて、寒さ対策に役立てたいですね。
ほうれん草は冷えや造血作用に◎!
ほうれん草は、冷えの原因となる鉄不足や血行不良を改善したり、造血作用が期待できる成分が勢ぞろいしています。
冷え改善に役立つ栄養成分は、鉄、マグネシウム、葉酸、アルファリポ酸、クロロフィル、ビタミンC、ルチンなどです。
特に造血に関わる鉄はビタミンCが不足すると体内に吸収されにくいのですが、ほうれん草なら、鉄とビタミンCがセットで含まれているので、嬉しいですね。
他にも飲酒による肝機能の低下を予防する、グルタチオンも含まれています。
ほうれん草の豊富な栄養成分の中で、特にビタミンCに関しては、夏のほうれん草の100g中20mgに対して、冬のほうれん草は100g中60mgと3倍も含有量が多いのです。
冬のビタミン補給にも、風邪予防にもほうれん草は役立つ食材となるでしょう。
ほうれん草は乾燥肌対策にも◎!
ほうれん草は、セラミドやコエンザイムQ10など、美容液成分でおなじみの栄養成分も含まれています。
食品からの摂取なので、即効性はありませんが、ほうれん草を食す頻度が多くなれば、セラミドやコエンザイムQ10は、肌の真皮層から皮膚組織を健康に保ち、キメの細かい肌になっていくでしょう。
皮膚組織から改善されていくと、乾燥肌も起こりにくくなりますね。
そしてほうれん草は冬の緑黄色野菜の代表格でもありますね。
緑黄色野菜とは、野菜100g600㎍以上のβ-カロテンが入っていることが条件になりますが、ほうれん草もその1つです。
β-カロテンは体内でビタミンA様の働きをし、ビタミンCと共に皮膚の組織作りに関与するので、ほうれん草は美肌には欠かせない野菜だと言えるでしょう。
ほうれん草を栄養価の高い状態で食べるには?
ほうれん草は「シュウ酸」の心配があるため、昔から加熱調理をしてから食べられていますね。
しかし近年は、生でも食べやすい「サラダほうれん草」なども登場しているので、適宜取り入れてみましょう。
※「サラダほうれん草」であっても、就学前のお子さまは生のほうれん草を避けましょう。
シュウ酸は加熱調理すると消失するので、離乳食でも用いられます。
しかし今度は加熱をしっかりしすぎると、ビタミンCなどの水溶性ビタミンも一緒に消失しています。
そのため、熱湯でグラグラを茹でずに、短時間だけ蒸したり、電子レンジを利用するといいでしょう。
- フライパンで蒸す場合は、冷たいままのフライパンに、水でよく洗ったほうれん草を並べ、蓋をし、中火で7~8分蒸します。
- 電子レンジで蒸す場合は、スチームケースを用意し、ほうれん草は適宜カットして並べ、蓋をして500Wで3~4分加熱してください。
その後、ほうれん草のお浸しや和え物などに使いましょう。
炒めものも、短時間で加熱調理できるのでオススメです。
冬のほうれん草は、せっかくビタミンCの含有量が高いのに、加熱調理で焼失してしまっては、もったいないですよね。
また、ほうれん草の鉄は非ヘム鉄でカラダに吸収されにくいので、ビタミンCと共に、お肉や魚介類も一緒に食べると吸収力が高まり、冷えや美肌に役立つ栄養成分としてカラダで使われていくでしょう。