「あやめ雪かぶ」という美しい和名のカブをご存知ですか?
カブ本来の白と、赤紫色のグラデーションが特徴で、冬の時期になると大手スーパーの野菜コーナーで出会えます。
一般の白いカブよりも苦味が少なく、生のままいただくと、お料理の彩りにもなります。
そして胃腸にとっても優しい野菜なので、暴飲暴食で傷んだ胃を、労わってくれるでしょう。
生食用のカブとして開発された「あやめ雪カブ」
日本では白いカブが一般的ですが、表面の赤い「赤カブ」や北欧でよく食べられる「黄カブ」や「黒カブ」、京都の伝統野菜で直径が15cmと大きな「聖護院蕪」など、様々な色のカブがあります。
そんな中、「あやめ雪カブ」は、日本の種苗会社、最大手のサカタのタネさんが、開発された生食用のカブです。
カブは大根と比べると、かなり苦味が少ないのですが、さらに苦味を感じにくく改良することで、生食向きのカブとなりました。
表面のグラデーションは、表皮と、茎の付け根が赤紫色で、根の中は真っ白です。
美しいグラデーションも加熱すると、赤紫色がぼんやりとしたピンクとなるので、「あやめ雪カブ」に限っては、生でいただくようにしましょう。
「あやめ雪カブ」の栄養価
表皮の赤紫色は、アントシアニンによるものです。
アントシアニンは、抗酸化作用で有名ですが、冬でも晴れた日は紫外線が強いので、内側からのケアとして食べておくといいでしょう。
また「あやめ雪カブ」にも、一般のカブと同様、胃に優しいアミラーゼが豊富です。
アミラーゼは消化酵素の一つで、食べ物の消化作業を助け、そして弱った胃腸の回復作用も期待できるでしょう。
「あやめ雪カブ」は漬け物にすると色鮮やかで栄養価がUP!
「あやめ雪カブ」は浅漬けやお酢漬けにすると、赤紫色が濃くなり、抗酸化力がUPします。
ぬか漬けとも相性がいいですし、紅白の色合いは縁起がいいので、お節料理にもいいでしょう。
「あやめ雪カブ」の食べ方
- 薄くスライスしてサラダやカルパッチョに
- 根の部分を8~16等分のくし型にカットしてジップロックに入れ、塩2~3つまみ入れて密封し、一晩寝かせると、浅漬けに。根の部分は4cmぐらいに切りそろえて一緒に密封しましょう。
(お酢/大さじ1をプラスすると酢ベジに) - バーニャカウダ
- 生野菜ディップ
- 色が変わらない程度に軽くゆで、チーズフォンデュやシチューに
「あやめ雪かぶ」は旬の時期にしか出会えない根菜なので、美しい見た目と共に、栄養価の高い状態でいただきましょう。