冬は寒さから冷えがひどくなる女性も多いことでしょう。
また冷えて血液循環が悪くなるので、頭痛や月経痛がひどくなる場合もあります。
スタミナをつけようとお肉をガッツリ食べている方は、これらがもっとひどくなる可能性があるので、食生活を見直してみましょう。
女性の頭痛や月経痛のもとはプロスタグランジン?
これは女性に限ってのお話しですが、排卵前から排卵後にかけて分泌される「黄体ホルモン」が頭痛や月経痛などを左右していると考えられています。
月経の直前あたりから黄体ホルモンの分泌がとまり、その代わりに、「プロスタグランジン」という物質が分泌され、頭痛や月経痛の一因となります。
このプロスタグランジンを、過剰に分泌させるものを食べすぎていると、頭痛や月経痛がひどくなる場合があるので注意が必要です。
プロスタグランジンを過剰分泌させる食べ物とは?
プロスタグランジンは、子宮を収縮させて、不要となった粘膜を血液と一緒に、体外に排出する働きがあるので、なくてはならないものです。
しかし、食生活などで、過剰に分泌されると、頭痛や月経痛を引き起こすのです。
- お肉の中でも特に牛肉に含まれる脂肪は、子宮を収縮させる「プロスタグランジンE2」を過剰分泌させる原因になります。頭痛も伴う場合があります。
牛肉でも赤身なら、月経前や月経中の鉄補給の観点からはいいのですが、鉄はレバーや貝類、赤身のマグロやカツオなどからも摂れるので、ひどい人は赤身であっても牛肉自体を避けるようにしましょう。 - 乳製品や乳飲料は牛肉と同様、乳脂肪が災いするかもしれません。ヨーグルトも念のために、頭痛や月経痛がひどい場合は避けておきましょう。
- 洋菓子は生クリームや焼き菓子の生地に牛乳が多く含まれるので、避けておくのが無難です。またスイーツの場合は糖分が多すぎるので、体内で脂肪酸とくっついて頭痛や月経痛の原因にもなりかねません。和菓子であっても量は控えるようにしましょう。
血流を悪くする食品群とは?
頭痛や月経痛は、プロスタグランジンだけではなく、血流の悪さも災いします。
- 今は冬でも、トマトやナス、キュウリなど夏野菜が食べられますね。サラダなどで多くとりすぎないように注意しましょう。トマトやナスは煮込み料理にしたり、生姜やニンニクなど香味野菜と一緒に煮込んだものをいただくようにしましょう。
- コーヒーや紅茶、烏龍茶、緑茶(なかでも煎茶)などカフェインがきつい飲料も念のため控えておきましょう。お茶は番茶やほうじ茶、麦茶、ハーブティーなどカフェインが入ってないものや微量のものを活用しましょう。そしてアルコール類も控えるのがベターです。
緩和させる食べ物とは?
頭痛や月経痛はプロスタグランジンの中でも種類があり、主犯格とされているのが「プロスタグランジンE2」です。
また月経痛がひどい女性は、体内のγ-リノレン酸量が少ないという報告もあります。
γ-リノレン酸はプロスタグランジンE2の過剰分泌を抑える働きがありますが、食品に含まれているものは少なく、ほとんどが製薬などからの摂取になります。
しかし、筆者は個人的に自然療法派なので、ハーブやオイルなどから摂取していただきたいと思います。
- γ-リノレン酸:プロスタグランジンE2の過剰分泌を抑える
月見草、月見草オイル、カシスオイル
これらはアロマショップやハーブ専門店で購入できます。
特に月見草入りのハーブティーなら見つかりやすいでしょう。 - DHA、EPA:子宮の炎症を抑え、血流改善に
青背魚(さんま、あじ、いわし、さば、夏なら鮎など) - マグネシウム:子宮の収縮をゆるめる。神経の興奮を鎮めて頭痛予防に
アーモンドなどのナッツ類、ごま、ひじき、大豆など - ビタミンB6:卵胞ホルモンの代謝に働きかけ不快症状を緩和
マグロ、さば、鮭、さんまなど
さいごに
頭痛や月経痛は一度ひどくなると、薬を飲んでも、なかなか治まらない場合もあるでしょう。
健康な人なら、だいたい月経サイクルはわかっているはずなので、その時期が来る前に、症状をひどくする食べ物を避けるなどして、ご自分のカラダを労わってあげましょう。