春の代表的な山菜の1つ「ぜんまい」。
こごみと姿が似ていますが、別物です。
原産国は日本で、平安時代から貴族の食卓には並んでいた高貴な伝統野菜となります。
採取やあく抜きなどにも手間がかかるうえ、季節限定なので、今のうちに堪能しておきましょう。
ぜんまいの特徴とは?
冒頭で述べた通り、ぜんまいは採取するのも手間取り、そしてアク抜きも必要なため、貴重な野菜として扱われています。
採取量自体も少ないので、他の山菜と一緒に「山菜セット」として入っていることが多く、単品でパック売りされているのは、3月の終わりから5月の初めぐらいにかけて。
今がちょうど旬なのです。
ぜんまいの若芽部分が可食部となります。
日本では、環境の変化により、ぜんまいの採取が難しくなってきていて、「山菜の水煮セット」などに入るぜんまいの8割方が中国からの輸入に頼っているのが現実です。
乾物コーナーに行くと、「干しぜんまい」も購入でき、水煮のものよりも栄養価が高くなっているので利用してみましょう。
ぜんまいの栄養価は
気になるぜんまいの栄養ですが、カリウム、マグネシウム、鉄などのミネラルを含み、ビタミン類では、β-カロテンが豊富です。
β-カロテンは100g中530㎍と緑黄色野菜に近い数値です(緑黄色野菜の基準は100g中600㎍以上)。
そして「干しぜんまい」になると、あく抜きされたぜんまいが乾燥していく過程で、栄養価が高まり、炭水化物やタンパク質、ナトリウム量も増え、風味も高くなります。
ぜんまいの食べ方
他の山菜と一緒に炊き込みご飯や汁物の具としていただくのが、代表的ですが、ぜんまい単品の食べ方としては、次の通りです。
旬の時期にしか手に入らないぜんまいは、熱湯で必ず煮て、あく抜きをしてください。
煮るときは、できれば重曹を少し入れるといいでしょう。
その後、軽く塩もみをして水で洗い流しておきます。
ここまでの下処理ができれば、いろんなお料理に活用できます!
代表的なものとしては、
- 佃煮
- 韓国ではナムルの材料に!
- お浸し
- ゴマ和え
- 煮物
などです。
家庭料理では、決まりはないので、お肉と一緒に炒めたり、チャーハンの具にしたりして楽しんでください。
「干しぜんまい」は水で戻して、ひじきのような使い方をするとレパートリーに困らないでしょう。
大豆と一緒に煮たり、サラダにトッピングしたり、マヨネーズなどであえて、ポテトサラダの具や、サンドイッチの具にしても美味です。
さいごに
春は、日本の伝統野菜も多く出回る時期ですね。
和食を後世に残すためにも、そして増え続ける外国人旅行客の方々にも、わが国の伝統野菜を誇れるよう、ぜんまいの存在も意識してみてくださいね。