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酪酸を味方に付けた腸活が主流に? 日本・腸内研究

長寿の人ほど腸内に「酪酸」が多く潜んでいるという報告が多く上がっており、耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。
この酪酸を増やす食生活が、野菜やきのこ類、海藻類から摂れる食物繊維とレジスタントスターチやオリゴ糖などの食物繊維様たちです。
詳細を見てみましょう。

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酪酸が多いほどスリムで健康に、そして長寿に?

酪酸とは、腸内に潜む酪酸産生菌からつくり出される成分のことで、脂肪の蓄積を抑えたり、腸内の粘膜を健康に保つ(腸内の免疫力UP)働きがあることがわかってきています。
酪酸産生菌は腸内ではビフィズス菌と並び、腸内環境をよくする菌の1つですが、この2つをまとめて「長寿菌」という別名で呼ばれ、これらが多く存在している人ほど、健康な状態での長寿者(健康寿命が長い人)が多いとのことです。
健康寿命とは、寝たきりなどになっておらず、自分で自分のことをできるレベルのお年寄りのことを言います。
お話しが少しそれましたが、お年寄りの健康寿命の長短や、若年層の肥満や便秘、あらゆる不調なども、この酪酸が腸内に多く存在しているかどうかがカギとなるようです。

酪酸の働きとは?

酪酸はまだまだ研究が進められている段階でナゾの部分が多いのですが、現在わかっているだけで、大きく4つあるそうです。

  1. 便秘改善作用
    酪酸が増えてくると、腸管での蠕動運動(ぜんどううんどう)が活発になるので、お通じがよくなる。
  2. 肥満予防
    体内で余ってしまったエネルギー源が、脂肪組織に蓄積されるのを防いでくれる。
  3. ガン細胞の抑制作用
    酪酸は、腸管を健康に保ち、免疫力がUPするため、大腸ガン細胞の増殖を防ぐ働きが期待できる。
  4. 免疫機能の正常化
    体内に余分な老廃物が溜まってくると、免疫機能が弱ってくるものですが、酪酸は腸の粘膜を修復し、免疫機能を高める作用を担います。
    ※理化学研究所辨野研究室調べ

酪酸産生菌を増やすには?

酪酸に素晴らしい機能があることわかっても、酪酸産生菌が腸内に潜んでくれていないと酪酸を作ってもらえません。
そのため、酪酸産生菌が大好物である食物繊維を腸内にたくさん送り込んであげることが必須となってきます。
食物繊維は血糖値の乱高下を防ぐ作用もあるので、糖尿病の予防にもつながるのです。

酪酸産生菌にも多数の種類があることがわかっており、日本人の腸内細菌では、「フィーカリバクテリウム」という菌が代表格とのこと。
この菌を活性化して酪酸をドンドン増やしてもらうには、私たちは野菜や海藻、キノコ類などをしっかりと食べて、それらにに含まれる食物繊維を腸内に送り込むことです。

健康寿命も長い長寿者の食事内容とは?

理化学研究所の調査で、健康寿命の長い長寿者の腸内には「長寿菌」と呼ばれる菌(ビフィズス菌と酪酸産生菌)が腸内に60%もいたということです。
そうした人たちは、以下のようなものを食べていることがわかりました。

  • 多種類の野菜やいも類
  • ひじき、わかめ、昆布などの海藻類
  • キノコ、山菜、豆類、雑穀

その他の特徴としては、

  • 肉や魚の摂取が少ない
  • パン食や洋食が少ない
  • ご飯に大麦や雑穀を入れて炊いている
  • 和食が中心
  • 間食は和菓子やいも類

などが挙がっています。
こうして見ると、食物繊維が多いものばかりを食べているので、自然と酪酸産生菌の大好物が腸内にお送り届けられ、酪酸の量も増えていき、太りにくく、大きな病気をすることなく、高齢になっても元気でいられるのでしょうね。

和菓子は糖質が高いのが気になる所ですが、洋菓子と違い、和菓子の材料として使われている小豆やいも類、よもぎ、寒天(海藻)、きな粉などは食物繊維が多く含まれます。
また団子や白玉粉などの材料も基本はお米で、冷めた状態で食べるので、食物繊維様のレジスタントスターチが含まれ、これも腸内では食物繊維と同じような働きをします。

さいごに

こうして見ると、和食文化はお菓子に至るまで食物繊維が豊富で素晴らしいですね。
野菜や海藻だけで食物繊維をとると、大量に食べなくてはいけませんが、ご飯を冷たい状態で食べてレジスタントスターチの摂取を増やしたり、いも類やゴボウなどの根菜を増やすと、食物繊維量がぐんと増えるでしょう。
とはいえご飯やイモ類は糖質も含むので、食べ過ぎはいけませんが、糖質オフなどを気にしすぎてご飯やイモ類をスルーしている人は、きちんと適量を食べて、酪酸が増える食生活を目指しましょう。