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ストレスは未来の循環器疾患に?アイスランド・研究

仕事や家庭のストレス、または近親者の死、そして様々な出来事によるトラウマなどは、私たちの身体に「ストレス」として重くのしかかってくることがありますよね。
こうしたストレスは、近未来、自身の循環器疾患として跳ね返ってしまうようです。
アイスランドからの最新医学研究を見てみましょう。

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身近な出来事でストレス過多に?

アイスランド大学医学部の研究によると、近親者の死や、なんらかの出来事によるトラウマなどによるストレス障害は、近い将来の循環器疾患リスクを高めることがわかってきました。

どんな人の人生でも、必ず、家族や親しい友人、恩人の死には直面するものですよね。
また、自然災害や暴力、いじめ、事故などからも精神的なストレスを受けます。
こうしたストレス障害の研究は、ヨーロッパでは、主に退役軍人に向けられたものが多かったそうですが、今回の研究では、スウェーデンで「適応障害」と診断された人たちのデータが解析されました。

ストレス過多は近い将来の循環器疾患に?

研究ではスウェーデンで、1987年1月から2013年12月の間に「心的外傷ストレス」、「適応障害」と診断されたストレス障害の患者約14万人のデータが解析されました。
また比較対象として、ストレス障害を発症していない人を、対象患者一人に対して、10人選出したそうです。その選ばれた人は、患者の性別や年齢などがマッチしている人ということです。

その結果、心肺停止や心臓発作など、死に至る重篤な循環器疾患のリスクは、ストレス障害と診断された直後の1年以内が最も多かったということです。
また、ストレス障害と診断された1年以内に、何らかの循環器疾患を発症しており、対照群の人たちと比較すると、64%も多いということです。

50代未満の人の方がストレス障害の影響を受けやすい?

また、年代別でみると、50歳以上の人たちよりも、50歳未満の方が、ストレス障害による循環器疾患の発症が高いそうです。
若い人ほど、ストレス過多は、心身に影響しやすいようですね。

研究者たちは、この研究はあくまで大規模データを解析した上での統計で、観察研究となるが、重度のストレスと循環器疾患の発症リスクの因果関係の詳細がわかった、とは言い切れない、と述べています。
今後、その原因を追究する研究が進んでいくのかもしれませんね。
しかし、こうした知見は、ストレス障害と診断されたら、早いうちに、循環器疾患の予防体制に入れるため、重要な発見だとも述べています。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2019年4月

さいごに

大切な人を失ったショックで、何らかの病気になってしまう人や、後を追うように、病気で亡くなる人のお話は、よく耳にするものですよね。
今は統計上のことしかわかっていませんが、近い将来、どういった神経経路が循環器系に影響してしまうのかも、解明される日が来るでしょう。