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肥満高齢者が筋肉維持する方法は? 米・研究

高齢期に肥満であると、様々な生活習慣病を有するので、世界中で問題になっていますね。
高齢になると、筋肉量が落ちてくるので、自分で自分の体重が支えきれなくリスクも増え、フレイルという高齢者特有の病気にも罹りやすくなります。
それを救う方法がアメリカの最新研究でわかってきました!
詳細を見てみましょう。

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高齢者にも筋トレが必要?

高齢者には散歩や体操などの簡単な有酸素運動が推奨されています。
アメリカのベイラー医科大学の研究で、有酸素運動と一緒に、筋トレを取り入れると高齢者の肥満予防および、筋肉維持、そしてフレイル予防になることがわかってきました。

研究によると、肥満者が減量中、身体機能を低下させないために、レジスタンス運動(筋トレ)を取り入れることが最適とのこと。
また、有酸素運動と一緒に筋トレを行うことで、心血管の循環と筋肉の状態、両方が改善されるそうです。
これにより、高齢者特有のフレイルも予防できるのです。

フレイルとは?

フレイルは、ご家族に該当する方がいらっしゃらないと、なかなか聞き慣れない言葉かもしれません。
フレイルとは、加齢に伴い、心身が衰弱することを言います。
寝たきりになったり、転びやすくなったり、脳機能が低下して認知症やアルツハイマーになったり、記憶力が低下したりするのも、その一環と言えるでしょう。

高齢者の筋トレと血流改善の関係は?

前述の高齢者が有酸素運動と筋トレを組み合わせることで、血流が改善される仕組みについては、2017年に同大学が研究発表した内容です。
しかし、その時点では、メカニズムまでは解明されていませんでした。

今回の研究では、分子レベルで細胞を分析し、筋肉のタンパク質合成と、筋細胞の質の変化が調査されました。

研究ではまず、69~72歳の男女160名を対象とし、2組に分けられました。
一方のグループは、半年間、有酸素運動と筋トレをセットで行っています。
有酸素運動は、ウォーキング、軽い自転車こぎ(マシーン)、階段の昇り降りなどです。
そして筋トレは上半身と下半身での重量挙げ(年齢に応じて調節できるマシンを利用)8~12回を1~3セットでした。

もう一方のグループは、対照群で、有酸素運動のみを行っていました。

その結果、前者の有酸素運動と筋トレをセットで行ったグループは、筋肉のタンパク質合成速度が高まることが明らかになったのです。

筋トレは筋肉を良好な状態で保てる?

また、筋トレを有酸素運動と一緒に行うと、筋肉を委縮させる遺伝子発現が低下するので、筋肉が良好な状態で保たれるようになったそうです。

この結果、研究者たちは、

食事による減量だけでもエネルギーバランスは保てるが、持続性は期待できなかった。
しかし肥満高齢者の筋トレが筋肉量を保ち、身体機能を改善し(血流を良くし)、フレイル予防になることがわかったのは、大きな発見である。

と述べています。
※参考:『細胞代謝作用』2019年7月

さいごに

ご紹介した研究は高齢者が対象となっていますが、筋肉維持はどの年代も大切です。
筋トレは今、日本でもにわかにブームとなっていますよね。
バランスのよい食事も、野菜を多く摂り入れることも、日々の食生活では大切ですが、それだけでは筋肉維持は難しいものです。
筋肉は動かすことによって鍛えられ、そして質もキープできるので、無理のない範囲で、スクワットや腹筋、背筋などの筋トレを取り入れてみましょう。