★お知らせ
沖縄の皆さま
FM沖縄で本日9/11(水) 16:25分~「健康ラジオ」で腸活・ダイエットに効果のある冷たいごはんのお話をします。ぜひ聴いてください!
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オメガ3系脂肪酸がカラダにイイということは、一般的に浸透し、今や誰もが知っている存在になりましたね。
主に認知力や記憶力を高める作用で有名ですね。
その後、様々な健康作用の研究発表がありました。
イギリスの最新医学研究では糖尿病との関連が研究されていましたが、結果はどうなっているのでしょうか?
詳細を見てみましょう。
オメガ3系脂肪酸はこと糖尿病には効果なし?
イギリスのイーストアングリア大学の医学研究によると、糖尿病の予防や治療目的でオメガ3系脂肪酸のサプリメントを摂取することは推奨できない、という結論をだしています。
誤解のないように付け加えると、オメガ3系脂肪酸そのものが、悪い成分というわけではなく、「こと糖尿病に関しては推奨できない」ということです。
理由は、特にⅡ型糖尿病では、様々な病気を誘引する原因となったり、死につながる可能性もあるため、主な治療は、食事改善と体重管理がキーとなるからだそうです。
糖尿病の主な原因の1つに、体脂肪と運動不足があがっているため、オメガ3系脂肪酸を摂取したところで、糖尿病の予防や改善に直接つながらないからです。
過去の研究では糖尿病の改善に魚摂取が◎と?
過去の研究では、オメガ3系脂肪酸(n-3系脂肪酸)の豊富な魚介類の摂取や、αリノレン酸などオメガ6系脂肪酸が豊富な植物油の摂取に、Ⅱ型糖尿病の保護効果がある、とされていましたが、決定的な結果とまではいっていませんでした。
また、多くの国々でも、Ⅱ型糖尿病の治療食に、オメガ3系脂肪酸やオメガ6系脂肪酸(これらをまとめて多価不飽和脂肪酸といいます)の摂取が推奨されています。
そこで、疑問に思ったイーストアングリア大学の研究チームが、真相を調べるため、研究に乗り出したのです。
糖尿病と多価不飽和脂肪酸の関係は?
研究では、糖尿病の患者とそうでない人も含め、のべ12万人を対象に、半年にわたって、多価不飽和脂肪酸の摂取と糖尿病の罹患率および改善について調査を行いました。
調査内容は、対象者に多価不飽和脂肪酸をサプリメントや強化食品、そしてこれらを多く含む食材(魚介類や植物油など)から摂取してもらい、その後、糖尿病診断を受けてもらう、というものでした。
診断では、血糖代謝などが測定されましたが、オメガ3系、オメガ6系どちらの多価不飽和脂肪酸を摂取しても、血糖代謝に全く関与していないことがわかりました。
特に健康効果が期待されているオメガ3系脂肪酸については、短期摂取だけではなく、長期の摂取を試みてもらっても、血糖代謝に影響はなかったそうです。
すなわち、オメガ3系脂肪酸は、糖尿病の予防や改善には、害はないものの、役にはたってない、ということになります。
害がなくても大量摂取はNG!
オメガ3系脂肪酸は、こと糖尿病に関しては、役に立たないかもしれませが、他の健康作用が期待できますし、体内で合成できない脂肪酸なので、食事から摂取する必要があります。
しかし、オメガ3系脂肪酸も、やはり「脂肪酸」であり油の一種なので、摂りすぎはカロリーオーバーで脂質過多となります。
ティースプーン1杯程度が、1日の適量なので、守るようにしましょう。
また、食事の偏りから、サプリメントに頼る人も多くなってきていますが、研究者たちは、糖尿病の改善や予防目的でのオメガ3系サプリメントは推奨できない、と話しています。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』2019年8月
さいごに
オメガ3系脂肪酸は無敵!? と思うほど頼りになる脂肪酸だと思いがちですが、病気の種類によっては、役に立たないことがあるのですね。
しかし、オメガ3系脂肪酸に限らず、その成分だけを特価して摂っても、健康改善にはなりません。
食事は野菜をできる限り多く取り入れ、バランスが大事ということを忘れないようにしたいですね。