腸内細菌の影響で、様々な病気が発生しますが、骨の健康にも影響が及んでいるそうです!
アメリカの最新研究を見てみましょう。
腸内細菌叢と骨の健康の関連とは?
アメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校の研究報告によると、腸内細菌叢の構成が、骨の健康を司る「ビタミンD」濃度と関連していることが明らかになりました。
全米6都市の健康な男性を調査
研究チームは、全米6都市の健康な男性、約600名を対象に、便と血液検査のデータを分析しました。
解析の結果、腸内細菌叢の多様性が、活性型ビタミンD濃度が高い男性の腸内細菌叢に、頻繁に出現することが確認できました。
活性型ビタミンD濃度が高い人の特徴は?
調査の結果、活性型ビタミンD濃度が高い男性は、腸内細菌叢に12種類の特定の細菌が現れることが判明!
この12種類の細菌は、酪酸生成菌でした。
なじみのある言い方をすると、「善玉菌が多い」ということになります。
こうした善玉菌が、ビタミンD濃度を高めるとも言えます。
ビタミンDレベルが整うと、骨量が定着するので、骨の健康に良いのですね。
ビタミンD濃度はサプリメントだけでは補えない?
ビタミンD濃度を上げるには、日光浴をして皮膚から合成させるか、食品から補わなければいけません。
食品から摂るのが難しい場合は、サプリメントから摂取することもできます。
しかし、研究者たちは、
サプリメントから、どれだけのビタミンDが摂取できるかは問題ではありません。
各個人の身体が、どれだけ活性型ビタミンDに代謝できるかが重要です。
健康におけるビタミンDの役割を把握するには、血液検査などで、常に自身のビタミンD濃度レベルを確認しておくことです。
と述べています。
※参考:『ネイチャーコミュニケーション』
さいごに
骨量は、加齢と共に減っていき、高齢になればなるほど、骨がスカスカになりやすいと言われています。
そのため、高齢者は転んだだけで骨折しやすくなるのですね。
そうならないためにも、血中ビタミンD濃度は重要です。
カルシウムを摂取するだけでは、骨量は維持できません。
カルシウムと共に、ビタミンDとマグネシウムも摂取しておきたいですね。
ビタミンDは日光浴をするか、キノコ類、鮭などに含まれています。