クルミには、様々な健康効果が期待できることがわかっていますが、ハーバード大学の最新・栄養学研究によると、Ⅱ型糖尿病や心血管疾患リスクの予防にも関与するそうです!
それも、AI(人工知能)の機械学習より判明したとのこと。
詳細を見てみましょう。
クルミの機能性をAIにより調査
アメリカのハーバード大学は、スペインの研究チームと共に、AIを利用して、クルミの機能性を探求。
特に、Ⅱ型糖尿病や心血管系疾患のリスク低下の関連を、詳細に調査しました。
AIにより、クルミの成分を厳密に同定することを試みたのです。
カリフォルニア・クルミ委員会の支援
この研究は、カリフォルニア・クルミ委員会の支援のもと、実施されました。
AIによる新しい機械学習モデルを用いて、クルミの摂取に関連する19の代謝物が特定されました。
クルミの代謝物のプロファイルは、Ⅱ型糖尿病のリスクが17%減、心血管系疾患のリスクは29%減に関連することがわかりました。
スペインの大規模データを分析
研究班は、スペインで行われた大規模で、長期間にわたる研究データをもとに、約1,800人の参加者データを分析。
年齢は55~80歳、平均BMI値が29.9、そして57%が女性でした。
対象となった人たちは、高リスクの心血管系疾患予備軍で、地中海食の食事療法の効果を調査中でした。
クルミの摂取は脂質、プリン体などの代謝に寄与
対象者のデータを解析した結果、脂質、プリン体、アシルカルニチン、アミノ酸など、19に及ぶ代謝物が、クルミの摂取と有意に関連していることが判明!
クルミを摂取することで、心血管リスクが高いと言われる地域の人たちの、Ⅱ型糖尿病と心血管系疾患のリスク低下に関連していたのです。
クルミは様々な健康状態の予防や改善に寄与!
この結果をふまえ、研究者たちは、
AIにより、食事と病気の関係について理解を深めることができました。
この研究により、クルミの機能性が、より明らかになりました。
今後は、様々な健康状態の予防と管理を改善するための、個別栄養アプローチをとることができるだろう。
と述べています。
※参考:『栄養学雑誌』
さいごに
今後は、クルミ以外の食品でも、AIによって、様々な健康効果が明らかになっていくかもしれませんね。
AIは、人間の能力をはるかに上回る情報を記憶でき、かつ正確に分析できるので、様々な食品の画期的な栄養作用や、機能性も発見されていくかもしれませんね。