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肥満はアルツハイマー型認知症になりやすい? イギリス・研究

肥満は、あらゆる生活習慣病を引き起こすことで知られていますね。
それに加え、アルツハイマー型認知症にも良くない影響を与えるそうです。
イギリスの最新・アルツハイマー研究の詳細を見てみましょう。

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肥満は神経組織を蝕みアルツハイマーに?

イギリスのシェフィールド大学の研究によると、肥満は神経組織の脆弱性を促し、アルツハイマー型認知症のリスクを高めることがわかってきました。
既に、軽度のアルツハイマー型認知症の患者の方は、健康的な体重に戻し、その体重を維持することで、脳構造の維持に役立つようです。

様々なレベルの認知症患者を分析

研究チームは、軽度のアルツハイマー型認知症患者と軽度認知障害患者、そして認知的に健康な人たちのMRI脳スキャン画像を分析しました。
対象者は、各50名前後ずつです。

その後、脳の解剖学的構造、血流、脳の神経線維を調査しました。
複数の脳画像を比較して、脳組織の局所濃度の違いを測定。
さらに、アルツハイマーの発症時に変性する灰白質(かいはくしつ)の量、白質(はくしつ)の完全性、脳血流、そして肥満度を評価しました。

MRI検査の結果は?

その結果、認知的に健康な人たちは、肥満と白質の完全性、そして側頭頭頂領域の脳血流の間に負の関連が観察されました。
軽度認知症患者の場合は、前頭、側頭、脳幹の各領域に負の関連が観察されました。
また、軽度認知症患者は、肥満と右側頭頭頂接合部周辺の灰白質量との間に、正の関連が観察されました。

小難しい説明ですが、これは、認知的に健康であっても、肥満だと軽度の認知障害を持つ人の神経回路に、類似してくることを示しているそうです。

肥満予防は認知力のためにも重要!

この結果をふまえ、研究者たちは、

肥満予防は大変重要です。
この研究は、肥満がアルツハイマー病の原因の1つであることを示しているわけではありません。
しかし、肥満が脳の健康に良くないことを示す、重要な結果を示しています。
認知機能の低下は、私たちの想像よりも、かなり若い時期から起き始めています。
より早い年代から、認知症予防をする必要があるのです。
肥満は、神経変性疾患を含む、多発性疾患に影響を及ぼします。
これは、子どもや青年たちの教育にも不可欠なことです。

と述べています。

すでにアルツハイマーになると遅いのか?

アルツハイマーや認知障害になってしまうと、もう遅いということはありません!
すでにそう診断された患者さんであっても、健康的な体重を維持することで、年齢や病気に関連した体重減少で、脳の構造を維持するのに役立つのだそうです。

多くの人は、神経回路に適した栄養があるとは、考えていません。
しかし、ヒトの神経学的疾患には、日々の食事からの影響は重要です。
肥満になるほど食べ過ぎていては、認知を司る神経回路は脆弱します。
この研究結果は、体重減少が、アルツハイマー病の予防や改善に役立つことを示唆している、と結論付けています。
※参考:『アルツハイマー病雑誌レポート』

さいごに

ぽっちゃりしている高齢者に、認知症が多いのは、やはり肥満が関連していたのですね。
認知症やアルツハイマーは、一度発病すると治りにくいと考えられていますが、普通体重に戻すことで、予防や改善が期待できそうですね。