「冷え性対策と野菜の関係」の連載も今日が最終回です!後半は主に6タイプの冷え性を順番に解説していきましたが、いかがでしたでしょうか?6タイプとは、下記の通り!
- 寒くてヨワヨワしい冷え性
いつも寒くて元気がなく、体力もなく、ヨワヨワしい - 寒いのにタプタプする冷え性
いつも寒く感じるのに、お腹はタプタプし、そのお腹も冷たい感じ... - 寒くてイライラする冷え性
いつも寒くてイライラとし、カラダは冷たいのに頭はカッカとしている - 寒くてクヨクヨする冷え性
いつも寒くて気分も晴れず、憂鬱で、些細なことにクヨクヨする - 寒くてカサカサする冷え性
いつも寒くて、心身ともにカサカサと乾いた感じ... - 寒くてダルダルする冷え性
いつも寒くて、ヤル気が出ず、ダルい感じが抜けきらない...
バックナンバーとして、それぞれリンクを貼っていますので、今日はじめて読む方もぜひ過去記事をご参考にして、寒い冬を乗り切って頂きたいと思います。
さて、本日の最終回としては、体内で重要な役目を果たす代表的な5つの臓器と冷え性の関係を解説いたします。
「五臓」という呼び方は、東洋医学のものですが、5つの臓器とは、肝臓、心臓、脾臓、肺、腎臓のことです。これ以外の6つの臓器のことは「六腑」と呼ばれ、小腸、胆、胃、大腸、膀胱、心包を指します。五臓は六腑と共にカラダの機能の中心を担っています。
一見、関係ないような症状も、五臓のバランスが悪くて引き起こされていることが多いとも考えられています。では、順番に見ていきましょう!
肝臓
肝臓は、血液を貯蔵して、体内で調節する臓器です。気や血流をスムーズにめぐらせる、五臓の司令塔でもあります。カラダの免疫機能に働きかけ、体内に入ってしまった、毒素や老廃物を排出する役目もあります。
また自律神経もコントロールしているため、肝臓に支障が出てくると怒りっぽくなる、とも考えられています。
肝臓の機能が正常だと、情緒が安定して、カラダが疲れにくく、病気にもかかりにくくなるでしょう。
肝臓は、ストレスや憤りを感じると痛くなるというケースも見られます。怒りっぽい方、ストレスをためやすい方は、肝臓を傷めているかもしれません。
肝臓が弱ってくると、落ち込みやすい、精神的なトラブルが多くなる、ダルくて疲れやすい、けいれんがある、月経不順、月経痛、白目が赤くなる、などの症状が現れます。
心臓
全身に血液を循環させて、コントロールする臓器です。また精神活動、意識、思考とも深く関わりがあります。心臓が正常に働いていると、頭脳が明晰になり、外見的にも生命力がみなぎるような印象が備わります。そして興奮とも関わりがあり、嬉しすぎても、悲しすぎても、興奮して感情が昂ぶるので、心が痛く感じるようです。
心臓が弱ると、血行が悪くなり、顔色も悪くなってきます。寒さで唇が紫になることもあります。そして、頭がハッキリとせず、物忘れや、焦燥感も出てきます。不眠で眠れない日があると思えば、休日は眠りすぎて多眠になるなど、睡眠障害も現れます。
脾臓
脾臓は、消化と吸収、排泄を司る臓器です。栄養や水分を全身に運ぶ役目もあります。食事から摂取した食べ物は、消化吸収後、分解されて、その栄養素は、気の巡りや血液、体液などになります。
脾臓が正常だと、他の臓器にも十分な栄養が届くので、体内の余分な水分を汗や尿として体外にスムーズに排泄してくれます。また、血液が血管から漏れないよう血管壁を健康に保つのも脾臓のお仕事です。
脾臓が弱ると、胃腸に影響が出てきます。消化吸収がうまくいかず、食欲不振、無力感、そして倦怠感を感じるようになります。やつれ、下痢気味、体重の減少、口の中がネバネバする、喉が渇きやすい、唇が荒れやすい、などの症状が出てきます。
肺
肺は、全身の気の巡りを調整し、呼吸器を通じて、外気のエネルギーを取り入れて、体内の濁った気を外に出す働きもあります。気の巡りと共に、血流や体液の流れもスムーズにします。また余分な水分を含む体液を尿に変化させ、排泄させる役目もあります。
肺が正常だと、ヤル気などがみなぎり、免疫力もUPし、カラダ全体が潤った印象になるでしょう。また悲しみの感情と関わりがあり、悲しいと肺に影響が出て、息苦しくなります。
肺が弱ると、代謝が悪くなり、風邪にかかりやすくなります。汗が出すぎたり、肌荒れ、鼻づまり、くしゃみなど、鼻の症状が悪化してきます。息切れや喉のかゆみなども出てきます。
腎臓
腎臓は、体内の余分な老廃物や水分などを排泄する機能、全般を司っています。また水分の貯蔵と分布を行うのも腎臓です。また骨の栄養分である骨髄や脳髄を生み出す働きもあります。
腎臓が正常だと、カラダは健やかで若々しい印象となり、髪や歯の健康状態も持続します。
腎臓が弱ると、不妊症、脱毛、白髪などの髪のトラブルが増え、痴ほう症や骨粗しょう症にもなりやすくなります。歯がぐらついたり、顔や足がむくんだり、トイレが遠く、便秘がちにもなります。息切れや呼吸困難に陥りやすい方も腎臓が弱っているかもしれません。難聴など、耳の問題に及ぶこともあります。
冷え性の総まとめなのに、冷え性のお話が出てこない!?と思われている方もいらっしゃるでしょう。
この5つの臓器の働きを見ていると、冷えの原因の一つ、血流が挙がっています。これらの臓器の働きが弱ると、血流が悪くなる懸念が高まるので、一気にカラダは冷えていきます。
余分な水分や老廃物は、キチンと排泄されないと、カラダに溜まっていき、余分な水分によるむくみや冷え、そして老廃物は、内臓脂肪や皮下脂肪となります。脂肪も血流が悪く、冷えたカラダの中では、燃えずに冷たくなり、さらに冷えを悪化させるのです。
カラダへの程度の水分補給と、排泄を促してくれるのは、野菜の摂取量がキーだと考えます。
ほとんどの野菜は水分量が圧倒的に多く、そして食物繊維があるので、カラダへの必要な水分を補い、必要なビタミンやミネラルはカラダへ吸収し、老廃物は、食物繊維と共に、体内をお掃除して排泄してくれるのです。
これがヒトのカラダの自然な営み。これが正常に動いていると、冷え性は自ずと改善されていくでしょう!
「冷え性対策と野菜の関係」最後までお読みいただき、ありがとうございました。
明日からは2月!
冬に多い食中毒と、風邪やインフルエンザなどウイルス感染の予防・改善と野菜の関係を連載していきます。題して「感染症対策と野菜の関係」です。
みなさまの食生活のお役に立てれば幸いです。