『水毒』とは、体内の余分な水分が排出されず、さまざまな不調を引き起こす原因の一つとして近年、注目が高まっていますね。
朝、起きた時に顔やまぶたがハレぼったい、カラダ全体にダルさを感じ、気分が乗らない状態のことを漢方や東洋医学では『水毒(すいどく)』と言うそうです。放置しておくと女性を悩ませる不調の原因となるので、水分排泄法などを知っておきましょう。
原因は「水分」のとりすぎなのか?
人間のカラダは約60%が水分でできています。また、健康や美容に関心のある方は、ミネラルウォーターを1日に2ℓ近く飲んでいるかもしれません。それが、運動やお風呂、そして汗をかいて排出されているのなら、さほど問題ではありませんが、冷暖房の完備されたオフィスでデスクワーク、通勤通学でも歩く距離が少なく、汗をかく機会も、トイレに行く回数も少ない、という方は飲んでいる水分を減らした方がいいかもしれません。野菜や果物をはじめ、汁物などの料理から水分は結構摂取できているのです。
余剰分の水分は、体内で行き場をなくし、健康のためだと思って補給しても、どんどんカラダにたまっていき、ムクミやまぶたのハレ、ダルさ、やる気のなさ、などにつながっている可能性もあるのです。
最近、気温が上がっているので、熱中症対策でニュースなどで水分を摂るよう注意喚起が促されていますが、それは、汗をかく量が多い場合のお話しです。前述したように、汗をかく機会がほとんどない場合の水分の摂りすぎにも注意しておきましょう。
梅雨前に解消しよう!
来月から梅雨シーズンが到来しますが、梅雨から夏にかけての雨季は自律神経が乱れやすい季節と言われており、GW明けから梅雨までの、ちょうど今の時期は気圧の変化に伴い、人間の血流は悪くなる時期と考えられています。
そうすると、リンパの流れも悪くなるので、せっかくとった水分はスムーズに流れず、食べ物の老廃物と一緒に、余分な水分としてカラダに蓄積されることになります。
これがムクミ、ダルさの正体です。早めに解消しておかないと、偏頭痛や肩こり、冷え、生理不順、便秘と様々な不調の要因となり、知らず知らずのうちに”不機嫌な人”に成り下がってしまうかもしれません。
今日から取り組める!?朝昼晩の『水毒』退治の生活習慣
汗をかく機会が少ないのに、水分補給が多すぎる人は少し控え、特に運動する機会のない人は、とにかくカラダを冷やさないようにすることがポイントです。
- 朝
朝は副交感神経が優位なので、排泄に適している時間です。カラダを冷やしてしまうマンゴーやパパイヤ、バナナなどの南国系のフルーツは避けて、体を温めるにんじんやりんごなどのジュースを頂きましょう。
作り方はこちら! - 昼
気候が良くなってきましたが、オフィスやショッピングモール、電車の中はそろそろ冷房で涼しくなっています。室内では腹巻やひざ掛け、靴下などを愛用してカラダを冷やさないようにしましょう。
ランチでは小麦粉系の麺類やパンはカラダを冷やすので、蕎麦やリゾットにニンニク、生姜、唐辛子などの香味野菜をプラスして、少し汗ばむものをいただいてみましょう。
●夜
シャワーで済まさず、湯船につかる機会を増やしましょう。汗をかきやすいように、入浴前に、軽くスクワットやストレッチをしておくと、血の巡りがよくなります。
納豆や漬物、キムチなどの発酵食品で血の巡りを良くしておきましょう。お肉や魚料理にはニンニク、生姜、ワサビ、唐辛子類など発汗と解毒作用のある香味野菜も一緒に食べておきましょう。
良かれと思っている生活習慣は、時々裏目に出ることがありますね。せっかくの努力がむくわれずに不調につながるのは悲しいことです。
余分な水分をスムーズに排泄して、梅雨前に『水毒』を退治しておきましょう。