大豆イソフラボンが、「女性ホルモンのエストロゲンと似たような働きをする」と言われ始めてから10年以上になるでしょうか。その後、豆腐、納豆、そして豆乳が見直されるようになり、ダイエットや美容食として注目され続けていますね。ブームではなく”定着した”と言っても過言ではないでしょう。
豆乳の健康にいい効果などをご紹介する前に、大豆アレルギーについて先に触れておきます。以下の方は、豆乳が好きでも、大豆アレルギーの可能性があるので、注意しましょう。
大豆アレルギーかも?と思う方は
豆乳の場合、液体なので、大豆アレルギーの方はわりと早くアレルギー反応が出るようです。豆乳を飲んだ後に、体調が悪くなった場合は、飲用をやめて、早めに医療機関へ相談しましょう。またカバノキ花粉症の懸念がある方も、大豆アレルギーを引き起こしやすい、との研究報告があるので、注意してください。
上記の懸念が見当たらないと思う方は、大豆アレルギーの心配は少ない、と考えられるので、豆乳の効果を存分に活用してみてください。(あくまで自己判断でお願いいたします)
豆乳の1日の適量は?
大豆アレルギーの心配がない方でも、豆乳がいくら健康にいいと言っても、お水代わりに飲むと、お腹が緩くなるので、適量に留めておきましょう。豆乳にも1日の適量があり、だいたい1日に200mlぐらいと考えられています。
豆乳に含まれる大豆イソフラボンは、カラダに留まる期間が2日ほどというデータもあり、毎日摂取すると、特に女性はエストロゲンという女性ホルモンと似たような働きをするので、更年期以降の方にはオススメです。エストロゲンは更年期を迎える頃に激減し、更年期障害や、様々な不調を引き起こすので、摂取しておくと不調がやわらぐかもしれません。
豆乳に含まれる栄養成分とは?
豆乳は、大豆を水に浸して、少量の水で砕き、その後、加水して煮込み、搾ります。その大豆の搾り汁が豆乳!ややクセはありますが、なるべく「無調整豆乳」を選ぶと、以下の栄養成分が高い状態で摂取できます。豆乳にはイソフラボンをはじめ、どんな栄養成分が含まれるのでしょうか?
- イソフラボン
大豆の胚芽に含まれる化合物で、ポリフェノールの一種です。女性ホルモンの一つであるエストロゲンと似た働きがあるため、閉経後または、妊娠中の女性、骨粗しょう症の懸念がある方は進んで摂取しておきましょう。また男性の薄毛は男性ホルモンが優位な人がなりやすいので、イソフラボンを摂取しておくと、予防になる?との見方もあります。
- レシチン
リン脂質の一種で、ヒトや動物の細胞膜にも存在しています。近年、認知症との関連も解明されつつあり、記憶力向上や物忘れの予防などに適していると考えられています。また動物実験段階ですが、肝機能が改善するとの見方もあります。
- 大豆たんぱく質
豆乳には必須アミノ酸のバランスがいい、良質なたんぱく質が含まれています。血中コレステロールの低下や、血流改善にも役立つでしょう。また肝機能を高めるリジンも含まれます。そしてβコングリシニンという成分には、血中の中性脂肪や内臓脂肪を減らす作用が期待でき、ダイエット作用も望めるでしょう。
- サポニン
大豆サポニンもよく聞く成分ですね。豆乳独特の臭みやえぐみの原因となるものですが、悪者ではなく、内臓脂肪を減らす作用があります。肥満予防に効果があるのでは?と注目の成分です。
- ビタミンB群、ビタミンE
豆乳にはビタミンB群がバランスよく含まれるので、脂質、糖質、アミノ酸の代謝がスムーズになるでしょう。またビタミンEは脂質の酸化を防ぐ抗酸化作用が望めます。
- ミネラル
カルシウム、カリウム、リン、マグネシウムなどのミネラルを含みます。牛乳からカルシウムを摂っている人は日本人の場合、乳脂肪が体内の中性脂肪になりやすい、との考え方もあるので、豆乳からカルシウム補給するといいでしょう。また余分なナトリウムを排出するカリウムも豊富です。そしてカルシウムを骨に定着させてくれるマグネシウムやリンも一緒に摂取できます。
- オリゴ糖
豆乳は独特のえぐみがあると同時に、ほんのりとした甘みもあります。それはオリゴ糖によるもので、腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌のエサとなり、腸内が善玉菌優位になります。腸内が善玉菌優位になると、大腸からミネラルの吸収が促進されます。
- 不飽和脂肪酸
豆乳には、リノール酸とαリノレン酸という2つの必須脂肪酸が含まれています。どちらも不飽和脂肪酸となりますが、牛乳の3倍以上含まれ、コレステロールを含まないので、ヘルシーです。
豆乳に期待できる健康効果まとめ
以上の栄養成分を含む為、豆乳に期待できる健康効果は以下の7つに!
- 腸内環境を改善
- 血糖値の上昇を抑える
- 骨の健康を守る
- 血流を改善して動脈硬化を予防する
- 肝機能を改善する
- 更年期障害や妊娠中のうつなど女性の不調をサポート
- 腎機能を改善する
オススメの飲み方!自家製豆乳ラッシーの作り方
筆者の家庭では、冷蔵庫にあるのは牛乳ではなく、豆乳です。カフェラテにもミルクティーにもポタージュスープにも、そしてたまに作るプリンや焼き菓子類も全て豆乳です。暑くなってくるとよく飲むのが、自家製の豆乳ラッシーです。豆乳にお酢を入れるとちょっとした化学反応が起き、酸味のあるトロリとした液体に変わります。そこにオリゴ糖がたっぷりのてんさい糖か、ノーカロリーのラカントで甘味を足して混ぜるだけです!
- 豆乳 200ml
- お好みの酢 小さじ1
- てんさい糖またはラカント 大さじ1弱
材料はこれだけで、よくかき混ぜてお召し上がりください!カレーの後や、お子さまのおやつなどにもオススメです。
大豆アレルギーの懸念がない方は、ぜひ豆乳で健康生活をお送りくださいね。