”そば”と言えば、日本人はやはり麺類のそばや、そば粉で作る”そばがき”でしょうか。
時期的にも冷たい”ざるそば”がのどごしよく、食べやすいですよね。
さて、その”そば”の材料となる”そばの実”が、世界中でスーパーフードとして話題になっています。
スーパーフードはアメリカで話題になることが多いですが、実はロシアの伝統料理に”そばの実”を使ったものが多いようです。
そば粉なら、フランスのガレットがありますが、ロシアの”そばの実”活用はまだあまり日本では知られていませんね。
そばの実の由来
日本でそばが食用とされたのは奈良時代までさかのぼります。
しかし麺として食べられるようになったのは江戸時代に入ってからで、それまではご飯と一緒に炊いたり、そばがきとして、そば粉やそばの実だけのおかゆが食べられていました。
その”そばのおかゆ”は、遠いロシアの地でも伝統料理として、今も食べられています。
日本では「ダッタン蕎麦」という品種のそばがありますが、これはもともと中国のモンゴル地方から伝播されたと言われており、
逆ルートでロシアにも広まったのではないか、という説もあります(諸説あり)。
ロシアでの”そばの実”活用
現代の日本では、ほとんど日常的に、そばのおかゆや、そばがきを食べることはなくなりましたが、ロシアでは「カーシャ」という名の料理で、そばの実のおかゆが今でも食べられています。
朝食や肉料理の付け合わせで用いるのが定番で、他に、そばの実を茹でて、シリアルのようにサラダの具にして楽しむこともできます。
ロシアのボリショイバレエ団やフィギアスケーターたちのダイエット食としても、欠かせないものだそうです。
そばの実はどこで手に入る?
日本の一般のスーパーではまだ”そばの実”を見かけませんね。
成城石井や紀伊國屋、関西のイカリスーパーなど一部の高級スーパーやデパートでは購入できるので、機会があればチェックしてみましょう。
後、自然食品店などでも探せるでしょう。
そばの実の栄養やダイエット効果は?
そば麺の原料なので、十割蕎麦の栄養価とほぼ変わりません。
代表的な栄養成分はやはりルチンでしょう。
ルチンは、ビタミンCの吸収を助け、毛細血管や血管壁を丈夫にする働きがあると考えられています。
また、ビタミンCの働きを助けるため、体内でのコラーゲン生成を手伝うことにもなり、紫外線に負けない美肌作りにもいいですね。
また血管を強くするので、免疫力をUPする作用もあります。
同じ血管を丈夫にする作用が期待できる、ケルセチンやバナジウムといった成分も含まれます。
ダイエット作用としては脂肪肝予防になるコリン、便秘解消が期待できるヘミセルロースが含まれます。
そして集中力を高めるビタミンB群や、精神を統一させるナイアシンも入っています。
ロシアのバレリーナやフィギアスケーターたちの美しさやしなやかさ、そして演技での集中力は”そばの実”効果なのかもしれませんね。
麺のそばと違い、香ばしく、懐かしい味わいがあります。
そばアレルギーなどの懸念がなければ、健康&美養食、そしてダイエットにスーパーフードの”そばの実”を選んでみましょう。