熱中症の症状として、
めまいや立ちくらみがあります。
しかし、脳梗塞の可能性も秘めており、
近年、夏場の脳梗塞の患者さんが急増しているようです。
脳梗塞とはどんな病気なのでしょうか?
脳梗塞は気温差5℃で起こりやすい?
夏の屋内は寒いぐらいに冷蔵が効いている施設が多いですね。
一方の真夏の屋外の気温は30℃以上の上、
ヒートアイランド現象などで、
特に日中にアスファルトの道路の上を歩く時は、
天気予報の温度よりもプラス5℃ほど高いとも言われています。
こう考えると屋内と屋外の気温差はゆうに10℃ぐらいあるかもしれません。
脳梗塞は気温差が5℃で起こりやすい、というデータもあり、
屋内と屋外の行き来だけでなく、
前日や次の日の気温差でもカラダにダメージを与えている場合もあります。
脳梗塞はどうして起こるの?
脳梗塞は大学機関の『臨床栄養学』などの教科書によると、
動脈硬化などをきたした血管に、
血栓(けっせん)が生じた場合と、
心臓など、脳以外で生じた血の塊が、
脳の血管をふせいでしまう場合があるとのことです。
どちらにしても血管がつまってしまうことで、
めまいや立ちくらみがおき、
突然倒れてしまう病気のことです。
※参考『臨床栄養学』医歯薬出版
めまいや立ちくらみは熱中症の症状と似ているので、
しばらく休んで、そのままにしている人も多いようですが、
気づいた時には重症化していることもありますし、
高齢者だけでなく、30代や40代の働き盛りの方も要注意です。
脳梗塞を防ぐ食べ物
脳梗塞になってしまうと、
入院を余儀なくされ、
軟らかい食べ物しか食べられなくなります。
そうなってしまう前に、
とにかく血管を詰まらせてしまう食生活をやめ、
血液をサラサラにしておく必要があるのです。
そうすると、脳梗塞予防だけでなく、
熱中症自体の症状の起きにくくなり、
冷えやイライラなど、
血流に関する不調も改善されるかもしれません。
●避けたい食生活
まずは、揚げ物や糖分の多い食べ物を控え、
1日の摂取カロリーを抑え、
血液中の悪玉コレステロールや、
中性脂肪を減らすようにします。
年齢と共に、基礎代謝力も落ちてしまうので、
10代や20代の時に食べていた高カロリー食を、
そのまま30代以降になっても続けていると、
リスクが高まります。
見た目がスリムな人でも、
揚げ物やスイーツ、糖分たっぷりの清涼飲料水を
多くとっていると危険が潜んでいるかもしれません。
●取り入れたい食べ物
- 葉酸
動脈硬化の原因の1つとして、
動脈を傷つけてしまうホモシステインという
アミノ酸が関係していると考えられています。
葉酸は、ホモシステインを減らす働きがあり、
動脈硬化の進行を抑える働きがあります。
⇒緑の濃い葉野菜(枝豆、モロヘイヤ、ホウレンソウ、小松菜、オクラ、ブロッコリーなど) - ビタミンC
ビタミンCは、
動脈硬化を進めてしまう活性酸素の働きを減らす作用があります。
活性酸素は体内で発生する物質で、
細胞や血管などを傷つけて動脈硬化を進行させます。
ビタミンCは硬くなった血管を柔らかくして、
弾力性を持たせる働きもあります。
またビタミンCは水溶性なので、
熱に弱いので生の野菜サラダや果物から摂取しましょう。
ジャガイモやサツマイモは加熱時に、
ビタミンCがデンプンにくるまれて損失が少ないので、
温野菜の場合はイモ類を取り入れてみましょう。
⇒赤ピーマン、芽キャベツ、ブロッコリー、ゴールドキウイ、レモン、ジャガイモ、サツマイモなど - カリウム
カリウムは心臓の筋肉(心筋)の収縮をスムーズにする作用があり、
心臓による脳梗塞を予防できます。
ただし、腎臓に病気がある方は、
血液中のカリウム濃度が高くなる場合があるので控えるようにして下さい。
⇒野菜・果物全般に含まれます。 - DHAやEPA
青背魚等に多く含まれるn-3系の脂肪酸でオメガ3などとも呼ばれます。
肉類やバターなどの動物性脂は不飽和脂肪酸といって、
前述の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やして、
単品で食べたり摂取量が増えると、
善玉コレステロールを減らし、
脳梗塞のリスクが高まる場合があります。
一方の青魚等に含まれるのは多価不飽和脂肪酸といって、
悪玉コレステロールを減らし、
善玉コレステロールを増やしてくれるのです。
EPAは、血流をスムーズにして血液の凝固作用を抑え
血栓予防になります。
DHAも同様に血栓予防が期待できます。
⇒サンマ、イワシ、アジ、サバ、ブリなど
この他にも、緑茶を1日2杯以上飲む習慣がある人は、
脳梗塞になりにくい、という報告もあるので、
水分補給には緑茶を利用するといいでしょう。
生活習慣病は、文字通り、食生活を含む、
生活習慣を改めれば、予防になることが多いので、
食べ物や飲み物からケアしておきましょう。