冬が近づくと昔から、金時豆や黒豆などの”煮豆”がよく食されるようになりますね。
今もスーパーでは大手食品メーカーによる煮豆シリーズが並んでいますが、こうした豆類は昔ながらの煮豆だけではなく、近年は食の欧米化に伴いおしゃれに「キドニービーンズ」などと称されて、サラダや様々なお料理に使われています。
本日は「金時豆」をクローズアップしてみます。
金時豆は食物繊維が大豆よりも多い
豆腐や納豆、厚揚げ、豆乳など、どうしても大豆ベースの製品が多いので、
「豆=大豆」
という先入観がありますね。
しかし、金時豆は、お正月に食べる煮豆だけではなく、海外では「キドニービーンス」という名で食されています。
正確な品種は金時豆と少し違いますが、ほぼ同じ栄養価だと考えられています。
海外のキドニービーンスやレッドキドニーは日本のものよりも、やや細長い形をしているのが特徴です。
そんな金時豆は、インゲン豆の一種に分類されます。
金時豆は豆類の中で、「食物繊維の宝庫」と言われていて、大豆の1.7倍ほどの食物繊維が入っています。
腸壁などに溜まった老廃物ごと排泄に向かわせる「不溶性食物繊維」は豆類の中で一番多いのです。
「腸のキレイさが肌のキレイさに匹敵する」
というフレーズは、美容や健康に気を付けている方たちの中ではもう常識となっていますが、金時豆を常食として、お弁当のおかずや、ご飯のおともに食べておくと、「美腸」が叶うかもしれません!
金時豆にはポリフェノールが豊富
金時豆およびキドニービーンスはキレイな赤茶色をしていますが、その色素はポリフェノールによるものです。
金時豆に含まれるポリフェノールの抗酸化活性は、同じきれいな色素を持つ小豆にはやや劣りますが、黒豆の3倍ほど!
ポリフェノールは肌表面に浮き上がってくるシミの元凶「メラニン」を撃退したり、血流をサラサラにする作用があるので冷え予防などにもいいでしょう。
金時豆はORAC値(活性酸素吸収能力)も高い
まだまだ日本では聞きなれない「ORAC値」ですが、数年前から海外での栄養&医療の現場では食品の「ORAC値」が重要視されてきています。
「ORAC値」とは、活性酸素吸収能力の英名の略になりますが、この数値が高い食品ほど体内での抗酸化作用が強くなり、ウイルスや紫外線、そして活性酸素による被害の予防、肌や各器官の糖化防止につながると考えられているのです。
「ORAC値」が高い食品は赤ワインが一番有名なのですが、なんと、金時豆はその1.5倍も数値が高くなります。
金時豆は昔から秋冬の寒い時期に食されていましたが、風邪予防や寒さ対策にもいい豆類と言えそうですね。
金時豆の簡単オシャレな食べ方
日本で昔から食べられている金時豆は、豆の重量とほぼ同量の砂糖とともに煮込むので、近年の糖質オフの観点からはNGとされる場合がありますね。
市販品を購入するときは「甘さ控えめ」またご家庭で煮るときはやや材料費がかかってしまいますが、砂糖をラカントやエリスリトールに変えるといいでしょう。
しかし金時豆は甘い煮豆だけが「食べ方」ではありません。
諸外国で楽しまれているキドニービーンスの取り入れ方を参考に、気軽に取り入れてみましょう。
大型のスーパーに行くと、無糖状態の煮豆が購入できます。
大豆や小豆、黒豆などの無糖の煮豆とともに大型店なら金時豆もあるので、探してみましょう。
そして「ミックスビーンズ」として他のひよこ豆やウグイス豆、などと一緒に缶詰やレトルトパウチ製品として購入できることもあります。
缶詰コーナーでは「キドニービーンス」または「レッドキドニー」と題した煮豆にも出会えますね。
- メキシコのチリコンカン
- ミックスビーンズサラダ
- 中東のフムスの具の1つとして
- いつものチャーハンやパスタの具として
- ポタージュスープやシチューのトッピングに
- ポテトサラダやコロッケの具の1つに
- かぼちゃやさつまいもと一緒に煮る
- 甘みを少しプラスしてアイスクリームやパンケーキのトッピングに
無糖の煮豆としての金時豆(キドニービーンス)の楽しみ方は上記をご参考にしてみてください。食卓が華やぎ、おしゃれな演出になるでしょう。