ダイエットでは脂っこいものを控えるのが常識となっていますね。
食品からの脂質を減らすこともダイエットの一助とはなりますが、良い油まで抜いてしまうのはタブーです。
人間のカラダの体脂肪は食品から得た脂質よりも、お菓子や糖度の高い果物からの糖質でも造られます。※詳しくは『脂質って何?』をご参照ください。
本日は肥満、メタボに関わってくる、体脂肪のカラクリについてお伝えしていきます。
内臓脂肪と皮下脂肪
肥満やメタボの記事を読むと、「内蔵脂肪型肥満」「皮下脂肪型肥満 」の2つがよくキーワードとしてあがっていますね。
内蔵脂肪型肥満を「リンゴ型肥満」ともいい、お腹周り、すなわち内臓の周りに脂肪がついて太っていく、リンゴのような体型になることをさし、中高年の男性に多いと言われています。
後者の皮下脂肪型肥満は、「洋ナシ型肥満」といい、お尻や太もも周りに皮下脂肪がたまって太っていく、洋ナシのような体型になることをさし、中高年の女性に多いと言われる肥満です。
内臓脂肪も皮下脂肪も、体脂肪の1種です。
エネルギーとして使われますが、余ったエネルギーを中性脂肪として貯蔵します。
これにより、体温を維持したり、内臓を保護するクッション役も果たしますが、これが行き過ぎると、肥満となっていくのです。
体脂肪から食欲を支配するホルモンが分泌される
体脂肪からは食欲を支配する「アディポネクチン」というホルモンが分泌されます。
このホルモンは、糖質や脂質の代謝も調節する重要なホルモンです。
このホルモンにも善玉と悪玉があり、体脂肪の中で中性脂肪が有り余ってくると、同時に悪玉が増えて、内臓脂肪型肥満となり、様々な生活習慣病を引き起こしていきます。
中性脂肪が体内に増えていくカラクリは『脂質って何?』という過去記事でもご紹介しましたが、3つの脂肪酸が糖質の一種であるグリセロールと結合することで生まれます。
そのため、甘いお菓子や糖度の高い果物を食べすぎると、「体脂肪が増えて太る」ということになるのですね。
糖質と脂質は別物と考えがちですが、このカラクリがズバリ「太る原因」の1つとも言えるので、覚えておきましょう。
脂肪細胞は白色と褐色の2つに分かれる
体脂肪もやはり細胞からできており、「脂肪細胞」といいます。
白色と褐色の2つに大別されますが、健康や美容に被害を及ぼすのは「白色」の方です。
色のイメージでは、なんとく白色の方がクリーンな感じがしますが、脂肪細胞に関しては褐色の方がいい細胞なのです。
中性脂肪を体内に蓄積させる働きがあるのも白色細胞ですが、中性脂肪は減らしすぎても、体温の維持やホルモンの分泌が促されないので、悪者ではありません。
ようは、増えすぎないようにすればいいのです。
一方、褐色細胞は、中性脂肪を消費して、熱をつくる働きがあります。
ミトコンドリアが細胞内に、いっぱい存在するので、褐色に見えるのです。
褐色細胞はカラダに悪さを与えることはなく、食後に体温を上げたり、エネルギーを産生することで活性化され、肥満予防になると考えられています。
メタボについて
ここまでで、なんとなく、体脂肪と肥満のカラクリはイメージできたでしょうか?
生活習慣病の代表的存在がメタボの略語でおなじみの「メタボリックシンドローム」ですね。
厚生労働省の『健康日本21(第一次)』で推進され、国民に広く周知されることになりました。
太った人のことを肥満とは呼ばずに、「メタボな人」と呼ぶことも多いですが、正式には、「肥満=メタボ」ということではありません。
目安の一つとしてお腹周りの腹囲が男性85cm、女性90cmが該当者および予備軍とされています。
日本でのメタボの診断基準は以下の通りです。
【必須項目】
- 内臓脂肪の蓄積
へそ周りの腹囲が男性85cm、女性90cm以上
これに加え、以下の項目3つのうち2つ以上が該当するとメタボと診断されます。
【以下3つのうち2つ】
- 脂質異常
- 中性脂肪 150mg/dl以上
- HDLコレステロール 40mg/dl未満
- 血圧高値
- 最高血圧 130mmHg以上
- 最低血圧 85mmHg以上
- 高血糖
- 空腹時血糖 110mg/dl以上
これは健康診断の結果を見ないとわかりませんが、「急に太ってきた?」という方はこの3つの数値と腹囲に注意してみましょう。
BMI値など体重だけで判断する「肥満」の判定もありますが、アスリートなどは体脂肪率が低いのに、筋肉で体重がかさんでしまうこともあるので、正確性に欠けることがあります。
メタボの予防や改善策としては、体脂肪が増えすぎないようにし、そして体重そのものよりも、ウエストを少しでも細くする努力をしてみましょう。