お砂糖たっぷりのスポーツドリンクを、お水やお茶代わりに飲むのは問題ですが、お砂糖は完全にカットするのではなく、少量だけ摂ると、グルコースの摂取で、脳が活性化し、記憶力や活動力がUPすることがわかっています。
特に高齢者の方は、この少量のお砂糖摂取が活動力の源となるようです。
しかし、あくまで「少量の砂糖摂取」なので、スイーツや加糖飲料を多用するのはタブーです。
少量の砂糖摂取は記憶力、活動力をUP?
疲れた時に、甘くしたコーヒーやミルクティーを飲んだり、チョコレートを1カケ食べただけで、活力がみなぎるように感じたことがある人は多いことでしょう。
これは、少量のグルコースが素早くエネルギーとなり、脳に活力を与えるため、と考えられています。
イギリスのウォーリック大学の研究によると、少量の砂糖(グルコース)を摂取すると、血糖値が上昇するので、特に高齢者において、記憶力のUPや、困難だと思える作業効率をUPさせることがわかりました。
人口甘味料では効果なし? 若者では?
研究では、18歳から27歳までの若者と、65歳から82歳までの高齢者、それぞれ約50名ずつを対象に、【A】少量のグルコース(砂糖)を摂取するグループと、【B】人口甘味料を摂取するグループとに分けました。
各グループとも、記憶作業を実行してもらい、あえて困難な状況に立ち向ってもらったのです。
その結果、若者はどちらのグループも、こなすことができましたが、高齢者においては【A】グループの人たちの方が、記憶も改善され、困難な状況を前向きに捉える傾向が見られました。
そして本人たちは気づいてないようですが、【A】グループの高齢者たちは、記憶作業に没頭し、進んでトライする活力も見られ、また気分も高揚して幸せすら感じていたそうです。
少量のグルコースで短期集中力UPか?
血糖値は急上昇して、その後、急降下することが、何よりも健康を害し、気分も悪く(イライラ、落ち込みなど)させますが、血糖値の上昇自体は悪いことではありません。
少量のグルコース(砂糖)摂取は、短期間のエネルギー利用率を上昇させるので、高齢者がよりよく生活するための動機づけになるようですね。
※参考:『心理学と加齢』
さいごに
高齢者は、歩く、読むといった行動も億劫になってくるので、少量の甘いものは活力源となりそうですね。
この研究では少量のグルコース摂取は、65歳以上により効果がある、とされていますが、記憶力は30代に入ると、徐々に低下してくるので、すぐにヤル気UPしたい時は、少量の砂糖摂取は、効果的かもしれませんね。
砂糖を完全にカットした人口甘味料を使用したチョコレート菓子なども登場していますが、少量の砂糖を使用し、エリスリトールやラカントなど天然のカロリーゼロ甘味料を使用した菓子類などを利用するといいでしょう。(グリコのSUNAOシリーズ、ローソンのブランシリーズなど)
白砂糖は問題視されていますが、少量の摂取にとどめて、賢く付き合いたいですね。