一日一食×読書でダイエット脳を育てるブログ

毎日のプチ断食習慣で、腸と脳をクリーンに!

マグネシウムの摂取を多くすれば肥満、糖尿病予防に

日本人が足りない栄養素の1つにマグネシウムが上がっており、実は深刻化しているそうです。
マグネシウムは必須ミネラルの1つで、日本人がマグネシウム不足に陥った時期と、糖尿病や肥満人口が増えた時期が一致するというデータもあるほど。
マグネシウムは玄米や大麦、雑穀類に多く含まれるので、日本人がこれらの摂取をやめて白米やパン食中心になったことも原因の1つのようです。
詳細を見てみましょう。

f:id:miwamomoka:20181007131549j:plain

マグネシウム不足の実態とは?

マグネシウムは必須ミネラル16種のうちの1つで、特にカルシウム、カリウム、ナトリウムと並んで「主要ミネラル」に指定されています。
厚生労働省のマグネシウムの1日最低必要摂取量は100mg以上となっていますが、奨量は年代によって違いますが、男性では30代と40代で370mg、50代と60代で350mg、女性では30代から60代まで290mgとなっており、どの年代も、なんとか最低必要量は満たしているものの、推奨量には届いていません。
またWHO(世界保健機構)の推奨量はそれよりも高いため、世界基準で見るともっと不足していることになるのです。

マグネシウムはTVや雑誌の健康特集でも取り上げられる頻度が少ないので、さほど知名度は高くないかもしれませんが、「主要ミネラル」なので、それが原因で不調になっている例も少なくないのです。

主食の変化がマグネシウム不足に?

東京慈恵会医科大学の調査によると、日本人の主食が白米や食パンになった時期と糖尿病患者が増え始めた時期が一致することがわかってきました。
日本人は第二次世界大戦後、白米が手に入りにくかったため、玄米に大麦や雑穀を混ぜて炊いた「麦ご飯」や「雑穀ご飯」を主食としていました。
しかし高度成長期に入り、豊かになってきた1970年前後からご飯は白米中心となり、朝食などでは食パンを始めとするパン食も主食になりました。
この時期から糖尿病や肥満人口が増え始め、一気に右肩上がりになったのです。
玄米や大麦や雑穀はマグネシウムの宝庫で、戦後の食糧難でも、これらの栄養価が高かったので、国民は現代の人たちよりもむしろ健康であったと推測されています。

今の日本人は新型栄養失調に

生成された白米や小麦は稲類の殻に含まれるマグネシウムをはじめ、ビタミンB群なども取り除かれてしまうので、玄米や全粒粉に比べるとガクンと栄養価が落ちてしまいます。
マグネシウムは野菜やキノコ類、海藻などかも取れますが、穀類と比べると含有量が少ないので、やはり主食から摂るのが効率的なようです。
白米は冷めると、レジスタントスターチという食物繊維様の物質が生まれるので、その点ではいいのですが、マグネシウムやビタミンB群は不足してしまうので、白米派の人は、ブームになっている大麦や雑穀類を混ぜて食べるようにしましょう。

やはりご飯やパンは「主食」と呼ばれるだけあって、他の食品よりも摂取量が多くなる食べ物なので、主食の質を変えることで、新型栄養失調をある程度回避できると考えられています。

普段使っている「塩」の品質低下もマグネシウム不足に?

高血圧や糖尿病、肥満予防に、塩分を控えることも重要なので、気を付けている方も多いことでしょう。
ですが、普段、調味料として使っている「塩」に注意を払っているでしょうか?
筆者は、個人的に、兵庫県出身ということもあり、赤穂の天然塩を使っているので、マグネシウムが豊富な塩を使っています。
しかし、スーパーで安価で買える食塩や卓上塩の多くは、天然塩ではなく化学的にナトリウムだけが加工された精製塩で、マグネシウムの含有量は極めて低いのです。
これも前述の主食の質が変わった時期と糖尿病や肥満患者が増え始めた時期と重なります。1972年に塩田の廃止、すなわち政府が「塩田法施行」を行ったため、これまで使用していた海水から作られた“あら塩”の使用量が減り、精製塩で「塩」の質が低下してしまったため、国民のマグネシウム不足を招いているのではないか? と、研究者たちは推測しています。

天然塩を使おう!

塩はこだわったところでそう高価でもないですし、一般のスーパーでも天然塩は購入できるので探してみましょう。
塩のパッケージを見て、原材料名爛が「海水」のみのものを探してみましょう。
またパッケージに「天然塩」と明記している製品もあるのでそれも目安になるでしょう。

天然塩の場合、塩からでもナトリウムだけではなく、マグネシウムをはじめ、カリウムもカルシウムも摂れるのです!

ほとんどの料理に塩は必要な調味料なので、これを機に栄養価の高い塩に買い換えてみましょう。

マグネシウムの主な働きとは?

マグネシウムはカルシウムと並んで骨や歯の健康を維持する栄養成分だと思われている方も多いでしょう。
確かに骨の柔軟性や弾力性を高めたり、骨折予防にもなるのですが、他に神経や筋肉の働きにも関与していて、マグネシウムが不足すると筋肉が痙攣をおこしたり、こむら返りになるといった症状が出てきます。

そして血管を収縮するカルシウムの働きをコントロールして、血管を今度は拡張させて、血圧を下げる働きもあるのですね。

マグネシウムは糖質や脂質の代謝に関わり肥満や糖尿病予防に重要

またダイエットや肥満、糖尿病に関わってくる糖質や脂質の代謝にもマグネシウムは深く関与しています。
マグネシウムが不足してくると、インスリンの分泌が悪くなり、血液中のブドウ糖が細胞内に入りにくくなります。
また中性脂肪を分解する働きがある酵素も活性化されにくくなり、その結果、肥満や糖尿病を引き起こす場合が出てくるのです。

しかしマグネシウムの摂取量が改善されると、肥満や糖尿病のリスクが軽減するというデータもあるので、日ごろからマグネシウムをしっかり摂れる食生活を目指すようにしましょう。

さいごに

マグネシウムを多く摂れる食品については、長くなるので、明日の記事でご紹介いたしますが、まずは、主食と塩の質を変えてみることから始めてみましょう。
主食と調味料の基本「塩」は利用頻度が最も高いので、ここを改善するだけでも、マグネシウム不足が解消できそうですよね。
※参考書籍:『マグネシウム健康法』横田邦信著、現代書林