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骨祖鬆症の原因や仕組み、改善食は?20代から注意

骨祖鬆症(こつそしょうしょう)は高齢期の女性に多いのが特徴ではありますが、飽食の時代となった今日、新型栄養失調で、20代の時の食生活が後年に影響し、早ければ40代からかかる人も出てきています。
特に骨量がピークを迎える20代は大切な時期なので、骨祖鬆症の仕組みや原因、食生活のことを早い時期から把握しておきましょう。

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骨がもろい若者が増えている?

骨祖鬆症は女性に多い疾患で、男性の患者数の3倍に上ることがわかっています。
特に女性は、中学・高校生になると無理なダイエットに興味を持ったり、流行のダイエットや健康食材に傾倒して新型栄養失調になっているケースが多く、骨が丈夫に育たないまま成人しているケースもあるようです。

骨祖鬆症は骨の強度が低下して、骨折しやすくなる病気です。
骨は、直接目に見えないので、軽視されがちですが、

  • カラダ全体を支える
  • 脳や内臓を保護する
  • カラダに運動をさせる
  • 血液をつくる
  • カルシウムやリン、マグネシウムなどの栄養成分を貯蔵する

などの重要な役目を担っているのです。

主な原因はやはり骨の材料となる食事からの栄養不足、運動不足などが挙がっているので特に女性は若い頃から骨の健康を気遣っておきましょう。

骨形成の仕組みを知ろう!

骨も、他の部位の細胞と同じく、毎日少しずつ入れ替わっています。
毎日古い骨が少しずつ壊されていく一方で、食事から得た栄養成分を材料に、新しい骨が造られていきます。
これを骨代謝(こつたいしゃ)と言うのですが、それを実行しているのが、破骨(はこつ)細胞と骨芽(こつが)細胞という細胞たちです。
破骨細胞が文字通り、古くなった骨を壊し(骨吸収)、骨芽細胞が新しい骨をつくっているのですね(骨形成)。

私たちが健康であれば、このリズムが整っていて、骨密度が一定に保たれるものなのですが、バランスが崩れると、骨祖鬆症へのリスクが高まっていくのです。
骨を壊す「骨吸収」が新しい骨を作る「骨形成」のスピードを上回ってしまうと、壊れる骨の量が多くなって、骨の強度が低下して骨祖鬆症へとつながっていきます。
これが骨祖鬆症の仕組みなので、日頃の生活習慣で骨密度を上げる努力をしておかなければいけないわけです。

骨密度を低下させる原因とは?

では、どんな生活習慣を送っていると、骨密度のバランスが崩れるのでしょうか?
加齢や閉経は致し方ないことですが、20代のころの食生活が響いて骨が健康に育っていなかったり、生活習慣が起因していることがあるので、以下の特徴を知っておきましょう。

  • 加齢
    高齢になると食欲がだんだんと低下してくる上、体内で栄養の吸収力も弱まります。そのため、努めてカルシウムを食事から摂るようにしていても、カラダに吸収できず、骨はカルシウム不足となって骨祖鬆症を起こすケースがあります。
  • 閉経
    女性は閉経前までは女性ホルモンの1つエストロゲンに守られて、骨吸収が抑えられていましたが、閉経でエストロゲンの分泌が激減すると、骨形成のスピードが遅く、また骨吸収が進むので、骨量が低下して骨祖鬆症を起こす場合があります。
  • 若い頃のダイエットや栄養不足
    骨量は20代にピークを迎え、その後、減っていくという特徴があります。
    そのため、骨が成長する10代、特に中高生の時期に外見を気にしたダイエットに走ると、カルシウムなどの必要な栄養が不足して、骨形成が未熟なまま20代以降の人生を送ることになり、早い時期での骨祖鬆症を招くことになります。
  • 生活習慣病
    肥満や糖尿病、慢性腎臓病などがあると、骨量が減少したり、骨質が劣化して骨折しやすくなります。
    ぽっちゃりしていると、一見、骨太のように感じますが、肝心な骨形成に必要な栄養が不足しているので、骨がもろい場合も多いのです。
    こうした疾患もやはり新型栄養不足が起因しているので、骨も不健康状態だと考えておきましょう。
  • 遺伝性
    特に母親に骨祖鬆症の傾向がある人は、食べ物の好みや、生活習慣が似ているため、同じように骨祖鬆症になるリスクが高くなります。
    身体的な遺伝というよりも、生活習慣の類似としての遺伝が疑われるので、悪習慣は断ち切るようにしましょう。
  • 喫煙、飲酒などの悪習慣
    喫煙は女性の場合、エストロゲンの分泌を妨げるので、骨吸収が進み、骨の強度が低下しやすくなります。
    また過度な飲酒も骨芽細胞の働きを妨げるので、新しい骨形成ができず骨の強度を下げることに。
    そして運動不足は骨が鍛えられないため、骨がもろくなる傾向があります。

運動や食生活の改善で骨祖鬆症を予防しよう!

10~20代の栄養不足で、骨がもろいかも!? と心配になってくる方もいらっしゃるでしょう。
でも、骨も日々、生まれ変わっているので、今からでも骨強度を上げる努力をすれば、予防は十分できると考えられています。

運動面では、スクワットや階段の上り下りなどが骨強度を上げてくれる運動となるでしょう。

そして食生活はカルシウムを多く含む食べ物だけではなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDやビタミンK、そして骨の質を高めるタンパク質食品の摂取も必要となってきます。
炭水化物中心の食生活ではこうした栄養成分が不足して、カラダだけ太って、骨がもろくなるという現象がおきるので注意しておきましょう。

骨密度を上げる食材リスト

実際に骨密度を上げる食材リストを栄養成分別にリストアップしましたので、それぞれの栄養成分を組み合わせたメニューで改善してみましょう。

  • カルシウム
    小松菜、チンゲン菜、水菜、春菊、小魚、ちりめんじゃこ、桜えび(干しえび)、魚介類の骨や甲羅全般、チーズ、大豆製品(納豆、豆腐、煮大豆、豆乳など)、雑穀類
  • ビタミンD
    きのこ類、レバー類、卵、鰻、ちりめんじゃこ、マグロ、カツオ、さわら、すずきなど
  • ビタミンK
    小松菜、チンゲン菜、春菊、水菜、ブロッコリー、ニラ、オクラ、海苔、わかめなど
  • タンパク質食品
    大豆製品、肉類、魚介類全般、穀類

こうして見ると、緑の濃い葉野菜や緑黄色野菜にきのこ類や魚介類を合わせた食事内容にしておくと、骨密度が上りそうですね。
魚介類は骨や頭、甲羅にカルシウムが多いので、小魚や干物も活用してみましょう。

さいごに

食の欧米化で、魚や野菜の摂取が減っているのも、新型栄養不足の原因となっており、それが骨密度の低下につながっているのかもしれませんね。

ダイエットの際は、必要な栄養成分を見極めてから全体の食事量を減らすなど、偏らないよう注意しておけば、骨の健康も守れるでしょう。

※参考書籍:『応用栄養学―ライフステージからみた人間栄養学』医歯薬出版