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糖類は舌ではなく腸で甘味を脳に伝えている?アメリカ・最新研究

お題「#おうち時間

おうち時間が長く、ダラダラとお菓子を食べてしまっている人も多いのではないでしょうか?
一度スイーツを食べだすと、その習慣はなかなか改善できませんよね。
それは「自分の意志が弱いから?」と思われがちですが、糖類が腸で反応して、脳に送る信号のせいのようです!?
世界的に権威ある科学雑誌『ネイチャー』に掲載された、アメリカの最新研究を見てみましょう。

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スイーツの渇望を最小にして肥満を防ぐ道とは?

以前から「砂糖は麻薬並みに依存性がある」と言われていますね。
スイーツをついつい食べてしまう人や、暴飲暴食に走ってしまう場合、「この欲望がストップできたらなぁ」と感じたことは、だれでも一度ぐらいあることでしょう。

このメカニズムがアメリカのコロンビア大学の研究で解明されたようです。
すなわち、糖類の渇望を最小限にして、肥満や糖尿病リスクを予防できるかもしれないのです!?

人工甘味料では脳の糖類渇望を防げない?

今はコンビニやスーパーでも、人工甘味料を使った糖質制限用スイーツが買えるようになりましたね。
しかし、人工甘味料ではグルコースが含まれていないため、脳が欲しがる糖類になりすますことには、成功していません。
人工甘味料が開発された背景には、舌で甘味を感じると、脳が甘みをキャッチして、糖類の摂り過ぎを防げるのでは? という考察からでした。
そこで、研究班は、マウスを使って、脳のメカニズムを今度は「腸」から観察しました。
腸は「第二の脳」と言われるだけあって、糖類にも関与していたのです。

脳は舌からの情報ではなく、腸に入った糖類に反応している?

今回の研究の「最も重要な知見」は、
脳が単に舌の上で接触した糖類に反応するのではなく、「腸に入った糖類にも反応している」ということです。
腸から脳への神経伝達回路の発見は、ヒトや動物の脳と身体が、糖類を探し出すように進化したメカニズムに対する、新たな洞察となるそう。

こうして「腸」に重点を置いて観察すると、人工甘味料が腸からの神経回路で活性化しないので、脳に「甘味が来た」という影響を与えられず、真の意味での糖質制限に至らなかったようです。

この発見は、病気を未然に防ぐ「公衆衛生」としても役立つとのこと。

肥満人口は世界で5億人超に?

過剰な糖類の摂取は肥満をベースとした疾患「糖尿病」「高血圧」「脳梗塞」などと関連しており、全世界で5億人以上の人々に影響しているとのこと。
今回発見された腸から脳への伝達回路を変化させる「新しい方法」が解明できれば、私たちが糖類を渇望して、過剰摂取を止める方法も生まれるだろう、と研究者たちは述べています。

私たちの脳は緻密!

私たちが人工甘味料入りのスイーツやコーヒー、ダイエットコークを飲んでも、さほど満足感が得られないのは、脳が「グルコース(糖類)じゃない」と告げているからです。
ヒトや動物の「脳」は非常に緻密なので、舌をごまかせても、見抜いてしまうのですね。
今後のダイエット食品は、今までのような「舌」で感じる甘味料ではなく、「腸」を満足させる甘味料の開発が課題となっていくでしょう。
そうすると肥満人口や、ダイエットで悩む人が減っていくかもしれませんね。
※参考:『ネイチャー』

さいごに

スイーツを渇望する真のメカニズムがよくわかる発見でしたね。
近い将来、グルコース(糖類)で、腸と脳を満足させ、かつカロリーが低い甘味料やスイーツが開発されていくのでしょうか?
今後の展開が楽しみですね。