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乳製品を摂取しても骨粗しょう症や骨折予防にならない?アメリカ・研究

高齢になると骨折や骨粗しょう症の観点から、牛乳を飲むよう言われていますが……。
牛乳をはじめとした乳製品は、骨に良い栄養素を含んでいますが、高齢女性の骨密度低下予防には期待できないそうです。
アメリカの最新研究を見てみましょう。

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乳製品は高齢女性の骨密度低下予防に期待できない?

アメリカのジョージメイソン大学の研究により、冒頭のようなことがわかってきました。

乳製品は成長期のお子さんには、毎日牛乳を飲むことが推奨されていますね。
牛乳をはじめとした乳製品には、「カルシウム」「リン」「ビタミンD」「高品質のタンパク質」といった、骨の成長を助ける12種類以上の栄養成分が含まれているからです。
これまでは、多くの国や機関が、骨折や骨粗しょう症が増える高齢女性にも、牛乳の摂取をすすめていましたが、今回の研究で、乳製品はこと、高齢女性の骨形成には役立たないことがわかったのです。

高齢女性の骨形成に乳製品は役立たない

閉経後の女性は、骨密度が低下し、骨損失が加速するため骨粗しょう症になりやすく、少しつまずいただけでも骨折しやすくなる、という特徴があります。

そこで、研究チームは、『全国の女性の健康』という研究データを解析し、閉経期の骨損失の加速と、骨折リスクは乳製品の摂取では防止できないことを発見。

研究では、「大腿骨(だいたいこつ)」と「脊椎(せきつい)」の骨密度に及ぼす、乳製品の摂取効果が調査されました。
これまで、骨粗しょう症対策にも乳製品が推奨されていましたが、実際に、閉経期女性の骨損失と骨折に及ぼす、乳製品の影響を検証されたことはほぼなく、この研究結果が、貴重な研究発表となるそうです。

乳製品はそもそも骨形成に役立ってない?

閉経期の女性は、年齢と性別から、骨粗しょう症の二大リスクを抱えています。
これは、ご本人がどう努力しても、どうにもなるものではありません。
少しでも骨形成に役立てようと、乳製品を多くとっても、結果は同じであったそうです。

乳製品と、閉経期の女性の骨密度の関連を調べると、更年期状態の関係はなく、牛乳を大量に摂ったからといって、骨密度の減少は抑えられていませんでした。
また、骨折や骨粗しょう症で心配される「大腿骨(だいたいこつ)」と「脊椎(せきつい)骨」の骨密度の低下にも、乳製品は関連していないことがわかりました。
※参考:『更年期』

さいごに

乳製品は当たり前のことですが、子牛を育てるための「牛の母乳」です。
そのため、成長期のお子さんには有効成分となっても、成人期以上のヒトにとって、乳製品は嗜好品、あるいは料理や菓子の食材の一つに過ぎないのかもしれませんね。

この研究は、高齢女性を対象に行われたものですが、今後は、骨粗しょう症対策のガイドライン見直しについても、研究が進められていくことでしょう。