地中海沿岸の食生活「地中海式ダイエット」に、緑の野菜や緑茶が加わった『グリーン地中海型ダイエット』をご存知ですか?
この新たに考案された食事法は、非アルコール性脂肪肝の治療や予防に、効果的なのだそう!?
イスラエルの最新栄養研究を見てみましょう。
グリーン地中海型ダイエットとは?
イスラエルのネゲブベングリオン大学などの共同研究により、冒頭のようなことがわかってきました。
『グリーン地中海型ダイエット』とは、
- ポリフェノールが豊富な緑の野菜
- クルミを1日28g程度
- 加工肉と赤身肉の摂取が少ない
- 1日に3~4杯の緑茶
- 1日100g程度のマンカイ(*)やグリーンシェイク
を含む食事内容のことを言うそうです。
*マンカイとは、水生の緑色植物で「アオウキクサ」のこと。
日本では、聞き慣れない植物ですが、高タンパク質、鉄、ビタミンB12、その他のビタミン・ミネラル・ポリフェノールが豊富に含まれています。
グリーン地中海型ダイエットは腹部肥満を改善!?
研究では、腹部肥満がある50代の労働者、約300名を対象に、1年半にわたる介入研究を実施!
参加者は、3つのグループに分けられました。
- 【A】健康的な食事
- 【B】地中海型ダイエット
- 【C】グリーン地中海型ダイエット
この3つの食事療法にプラスして、参加者全員が無料のフィットネスクラブ会員になることを義務付け、運動療法も取り入れられました。
また、参加者は、調査前と後に、肝臓脂肪を測定するMRIスキャンを受診しました。
調査の結果、【C】の食事法が、一番の肝臓脂肪減少につながったようです!
健康的な食事は肝臓脂肪を減少させる!
『グリーン地中海型ダイエット』が一番の肝臓脂肪減少となりましたが、【A】も【B】も、肝臓脂肪減少につながっていたようです。
どれぐらいの肝臓脂肪減少につながったか?
の詳細データは、以下の通り!
- 【A】-12%減
- 【B】-20%減
- 【C】-39%減
こうしてみると、【C】グリーン地中海型ダイエットが、特に大きな減少を示しました。
脂肪肝の劇的な減少をもたらしたことになります。
そして、体重減少量も【C】が有意であったそうです。
『グリーン地中海型ダイエット』は有病率も抑える!
そして、『グリーン地中海型ダイエット』は、様々な疾患の有病率も低下させてくれるようです。
それぞれの食事法により、有病率は以下の通り!
※ベースラインの有病率は62%
- 【A】54.8%
- 【B】47.9%
- 【C】31.5%
どんなに食事に気を配っても、加齢と共に有病率は増えていくものです。
しかし、『グリーン地中海型ダイエット』を取り入れると、平均的な有病率の約半分の確立に低下するとは、驚きですね。
緑茶とポリフェノールがカギ?
この結果をふまえ、研究者たちは、
『グリーン地中海型ダイエット』は、伝統的な地中海型ダイエットに、緑茶とマンカイに含まれる豊富なポリフェノールが加わるのが、ポイントです。
それと同時に、赤身肉や加工肉の摂取量が減少すれば、脂肪肝の低下に有効だと、考察できます。
と述べています。
※参考:『消化管』
さいごに
地中海型ダイエットに、日本が誇る『緑茶』が加われれば、ダイエットに対して、まさに「鬼に金棒!」と言えそうですね。
日本で「マンカイ」という食材にはなかなか出会えないかもしれませんが、海藻類が近い食材なので、ぜひとも取り入れてみたいですね。
野菜&緑茶&ナッツ&海藻の摂取量を増やし、赤身肉&加工肉の摂取を減らすだけで、腹部肥満は予防できそうですね。