おはようございます。
昨日のランチは、サーモンの海鮮丼でした。
鮮魚を食べたい気分だったので、DHAやEPAが摂れて、リフレッシュできました。
やはり和食はいいですね。
ごちそうさまでした。
さて、本日の読書レビューは、世界のミステリー小説の基礎となった、エドガー・アラン・ポーの『モルグ街の殺人』などです。
エドガー・アラン・ポーは、日本ミステリーの巨匠、江戸川乱歩氏が、自身のペンネームにしたことでも有名な作家ですよね。
1830~1840年代に、多くの作品を残した、アメリカの小説家です。
特に1841年に発表された『モルグ街の殺人』は、世界初のミステリー小説ともいわれてすね。(諸説あり)
ここ数日間で、オーディブルの江戸川乱歩全集 第一巻を読破(聴破)しましたが、ポーの作品の引用や、シーンの描写を参考にしているものが多かったのです。
そのため、第二巻に進む前に、乱歩先生が崇拝していた、エドガー・アラン・ポーを読まなくては! と思い、ミステリーの基本に戻った次第です。
エドガー・アラン・ポー『モルグ街の殺人』読書レビュー
エドガー・アラン・ポーはアメリカの小説家ですが、フランスが舞台となっている作品が多いですね。
『モルグ街の殺人』もパリが舞台。
パリの中心地から外れた場所に、モルグ街と呼ばれる地域がありました。
そこで起こった、母子殺しのナゾを解く物語です。
この作品の語り手である青年は、ある会合でナゾめいた紳士と仲良くなりました。
この紳士が世界初の探偵(?)オーギュスト・デュパンです。
デュパンは、由緒ある家柄でしたが、没落しており、僅かな先祖からの資産で、細々と暮らしていました。
名家出身だけあって、働く気はなく、文学知識など、教養豊かです。
語り手の青年も文学知識が豊富なことから、ウマがあい、共同で家を借りることにしました。
青年は職を得ていたため、家具の調達などを請け負いました。
青年と共同生活をはじめたデュパンは、パリで起こる、様々な事件に興味津々で、どこかからウワサを聞きつけては、推理します。
当時はまだ、「探偵」という言葉がなかったのでしょう。
この紳士が探偵役、語り手の青年がワトソン役といった感じで物語が進みます。
やはりミステリーの基礎、といわれる作品だけあって、名探偵+補佐という組み合わせは、ポーによって確立されたのですね。
ある日、デュパンは、モルグ街で起こった、母子殺しの事件に、くぎ付けになりました。
モルグ街では平民が暮らしており、ブルジョワ階級の人々はいません。
ですが、あるアパルトマンに住む母子は、質素でしたが、お金を貯めこんでいるというウワサがありました。
事件の日に、銀行から多額の金貨をおろしていたため、金銭目当ての犯行かと思われました。
しかし、銀行家がこの母子宅に金貨を運んだ証言は得られましたが、お金は盗られていなかったのです。
では、怨恨関係の殺人なのか?
しかし、近所づきあいはなく、母親の職業は、表向き占い師ということですが、どこで開業していたのか、誰も知りません。
娘のほうも、年ごろではありましたが、地味で異性関係のつきあいはなかったようです。
下に住む人の証言を聞くと、事件当夜、スペイン語やドイツ語がきこえ、女性と言い合っているようすはなかったとのこと。
母子の遺体を調べると……
母親のほうは、まるでジャングルの動物が闘いに敗れ、敵に食い散らかされたようなむごい有様でした。
娘のほうは、煙突の上部で発見。
だれが、遺体をそこまで持ち上げたのでしょうか?
数ヶ月がたち、迷宮入りかと思われましたが、デュパンは、思いつく限りの人たちに聞き込みをし、ある一団の存在を突き止めます。
そこには、外国語を話す人も、動物もいました。
さて、事件の謎は?
気になる方は、ぜひオーディブルで!
他に、動物愛好者が、やがて、動物殺し、ついには妻殺しに至る経緯を語った『黒猫』
自分の影を別人だと思い込み、ストーカー行為にストレスを感じ、ついにはその影を消してしまった『ウィリアム・ウィルソン』
エドガー・アラン・ポー『早すぎた埋葬』読書レビュー
ある美女が、自分を想ってくれている男性をふり、裕福な金融家へ嫁ぎ、息を引き取る前に埋葬されてしまった事件をつづった『早すぎた埋葬』。
この物語は、特に印象に残りました。
幼馴染の美女を思い続けていた青年は、ある日、彼女が嫁ぎ先で亡くなったウワサを聞きます。
青年は、彼女の墓参りをするため、フランスの田舎町を訪れます。
彼女の墓を見つけると、物音を聞きつけ、墓を掘り返すと、美女はまだ生きていたのです。
2人は、アメリカに逃亡し、幸せに暮らしました。
さて、20年が経ち、青年も美女も、若い頃と要望が変わったので、フランスにもどることにしました。
誰にも見つからない、と高をくくっていましたが、彼女のもと旦那に見つかってしまいました。
もと旦那は、再婚しておらず、彼女がまだ自身の妻だ言い寄り、裁判に発展します。
裁判の行方は……?
200年近くまえの小説なので、どの作品も、短編ですが、読みごたえもスリルも満点!
ポーの作品群は、ミステリーの基礎と言われるだけあって、今後も、定期的に読み返したいと思いました。
後世に数々の名作を残してくださり、ありがとうございました。