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アガサ・クリスティー1926年『負け犬』読書レビュー

おはようございます。
本日の読書レビューは、アガサ・クリスティーが1926年に発表した短編小説『負け犬』をお届けします。

アストウェル卿が書斎で撲殺される

アストウェル卿という実業家の屋敷で、主が何者かに撲殺されました。
アストウェル卿は、とても短気な性格で、妻や甥、秘書、会社の研究者などに、怒鳴り散らしていました。

家族からも社員からも嫌われていましたが、この実業家に養われている以上、家族や社員は口答えをできる立場ではありませんでした。

状況証拠により、甥が殺害容疑で逮捕されますが、ポワロは他の者が犯人だと考えています。

甥とアストウェル卿の確執

甥は、お金がなく、伯父のアストウェル卿に、何度かお金を都合してもらっています。
しかし、さげすまれ、罵倒され、殺意を感じるのもうなずける状況ですが……。

さて、ポワロは、アストウェル卿の妻に、話を聞くことにしました。
しかし、甥をかばいたいのか?
何やら隠しごとをしているようです。

催眠療法の効果

そこで、当時話題になっていた、催眠療法を取り入れることにしました。
医者を呼び、アストウェル夫人が催眠状態になると……。
どうやら、アストウェル卿が殺された晩、夫人は、書斎を訪れており、お休みの挨拶をして部屋を出る時、カーテンに膨らみを感じたと言い出します。

重厚なカーテンなので、人ひとりが隠れるスペースはあります。
その時、甥はどこにいたのでしょうか?

その日の屋敷には、秘書や、会社の報告で技術者なども、屋敷に訪れていました。
秘書は、存在感のない、おとなしいタイプの男性です。

短気な人ほど殺人は犯さない?

ポワロは、経験上、短気な人ほど疑われやすいが、殺人は犯しにくいことを知っていました。
甥は、伯父の血筋なのか、カッとなって言い返すタイプです。
せいぜい物に当たる程度で、殺人は犯さないと、ポワロは判断します。
そうなると、逮捕されてしまった甥を、助けださなくてはいけません。
真犯人は誰か?

殺人を犯すタイプは、普段おとなしくて、いつもガマンしているタイプ。
アストウェル夫人か?
秘書か?
研究者か?

撲殺の後から推察すると、女性の犯行ではなさそうです。
夜の時間帯に、主の書斎にいて、カーテンに隠れやすいのは誰?

気になる方は、ぜひ本編を!
他の短編に比べると、やや長いので中編小説といった感じですが、読み応えある作品でした。

ひとりごと

アガサの作品は、パターン化しているようで、各小説にオリジナリティがあり、いつも感服してしまいますね。
アガサの作品は、江戸川乱歩や横溝正史などが、オマージュ作品を執筆し、日本のミステリー界にも影響を与えた存在です。

ミステリー小説の基本は、やはりアガサ・クリスティーだなぁと思いました。

本日も楽しい読書タイムを、ありがとうございました。


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