植物油などに含まれるオメガ3系脂肪酸は、全死因による死亡率や心血管系の死亡率を低下させるようです!?
日ごろの食生活で、オメガ3系脂肪酸が足りていない? という方は、要チェックです!
イランの最新医学研究の詳細を見てみましょう。
心臓の健康不安がある方はオメガ3系脂肪酸オイルを
イランのテヘラン医科大学などの共同研究によると、植物油などに含まれる、オメガ3系脂肪酸が豊富な食事は、全死因による死亡、特に心血管系疾患による死亡リスクを、低下させる、という事実がわかってきました。
オメガ3系脂肪酸は植物油で摂るのが良い?
オメガ3系脂肪酸は、DHAやEPAなど、魚油が有名ですね。
植物油でも、亜麻仁油やえごま油などに含まれます。
植物油に含まれるオメガ3系脂肪酸には、《α-リノレン酸》という成分があり、この成分の摂取が多いと、心臓病などの死因リスク低下に繋がるのだそう!
α-リノレン酸と死亡リスクの関連とは?
研究チームは、《α-リノレン酸》と死亡リスクの関係についてを調査をするため、1991年から2021年までに発表された、41件の先行研究のデータを、メタ解析しました。
合計で2~32年間の追跡調査が行われたことになります。
年齢層は18~98歳。
約12万人分のビックデータとなりました。
このデータは、イランだけではなく、全世界で発表された論文が対象でした。
喫煙歴があってもα-リノレン酸の摂取が多ければ長寿に?
ビックデータを分析する際、以下の因子が、調整されています。
- 年齢
- 体重
- 喫煙状況
- 身体活動
などです。
これらの因子を調整しても、α-リノレン酸の摂取量が多い人ほど、全死因、心血管疾患、冠動脈疾患などの脂肪リスクが8~11%も低下している事実が分ったのです。
α-リノレン酸の摂取はガン予防にはならない?
しかし、α-リノレン酸の摂取が健康に寄与するとはいえ、ガンによる死亡リスクの低下には繋がらなかったようです。
統計データのため、具体的な予防効果はまだ不明
本研究は、観察研究のため、あくまで統計データによるものです。
そのため、α-リノレン酸の摂取が、どのように生化学的に、身体に影響を与え、全死因のリスク低下に繋がったかまでは、解明できていません。
未知の要因や、食物摂取量の測定誤差もあるかもしれません。
しかし、12万人以上のビックデータ解析の統計なので、α-リノレン酸の摂取が、健康度の貢献につながる、と考えても問題はないようです。
※参考:『英国医学雑誌(BMJ)』
さいごに
魚油由来のサプリメントを摂っている方は、α-リノレン酸が含まれるオイルにチェンジしてみましょう。
筆者も、毎日ティースプーン一杯分の亜麻仁油を摂取しています。